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■開業つれづれ:自民の落日… 「エイキエイキのぶっちゃけ隊!!」  影木 栄貴

自民党が歴史的な大敗を

喫してしまいました。



自分でやりだしたこととはいえ、

小選挙区は恐ろしいです。





失われゆく自民党ということで、

竹下登元首相のお孫さん、

DAIGOのお姉さんである

影木 栄貴さんの本を手にとってみたら

かなり良かったのでご紹介。






こんな表紙(失礼!)ですが

結構泣けます。



クリックするとアマゾンに飛びます。

エイキエイキのぶっちゃけ隊!! (WINGS COMICS)エイキエイキのぶっちゃけ隊!! (WINGS COMICS)
(2009/06/02)
影木 栄貴

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「ふーん、DAIGOの姉ちゃんね」

ぐらいなミーハーな気持ちで読んだんですが、

奥が深くて、

大変面白かったです。





いろいろ人生葛藤があって

(オタクとしても)

そして竹下元首相に集まった批判、

消費税の導入、リクルート問題、

そして竹下元首相の死、

元首相の孫であるということの葛藤や

それをDAIGOのぶっちゃけ発言で

いろいろ乗り越えていく…

とまあ、かなりいろいろ内容は濃いです。






有名人の身内、ということで

有名税のようにいろいろと大変だと思いますが、

それをうまく乗り越えていくところに

共感します。







身内から見た元首相のぶっちゃけオタクマンガ

という

前代未聞の新ジャンルで

大変面白い作品でした。

いい意味で予想外の作品でした。





お勧めです。






あと、

実は総選挙中に読んでいたのはこれ↓

日の名残り (ハヤカワepi文庫)日の名残り (ハヤカワepi文庫)
(2001/05)
カズオ イシグロ

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知っている方は知っていると思いますが、

とても味わい深い作品です。




大きな時代の変化の中で、

英国貴族の老執事スティーブンスは

物語の最後で

自分の人生を回想します。





彼が信じて守ろうとしていたものは

みな失われてしまいました…。




それは

今回の日本の選挙にも通じるのかもしれません。





自民党の落日と、

新しい厳しい世界は

哀愁に浸っている暇などなく

大きなうねりとなって押し寄せています。
















関連記事

■開業つれづれ:”研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる” 「山田日赤が尾鷲総合病院へ医師派遣」








「三千万円出せば大学病院の助教授が飛んでくる」(2)

という発言で

医療関係者の度肝を抜いた

尾鷲市。





今度は、

県医療対策室、直々の

奴隷宣言が発令されました。


>県医療対策室の松見隆子主査
>研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。



これって、

ガチで

”若いんだから労基法違反してでも働いてこい”

って言っているようなもので、

すごい発言です。


”他人のつらさは10年でも我慢できる”

といったところでしょうか。










三重って、

麻酔科集団退職もあったり、

毎年3月30日に退職させられて

4月1日に再就職して

退職金を払わせなかったりと、

やっぱり蟹工船のように怖い土地ですね。






山田日赤が尾鷲総合病院へ医師派遣

バディホスピタル制度 10月に県初の実施


2009年8月29日 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/mie/news/20090829-OYT8T00063.htm



 二つの病院が互いにバディ(相棒)となり、一方がもう一方に医師を派遣する「バディホスピタル制度」が10月から、県内で初めて開始される。県医療政策室の制度で、まず伊勢市の山田赤十字病院(山田日赤)から、尾鷲市立尾鷲総合病院に医師を派遣することが決まった。全国的にも珍しい取り組みで、医師不足の解消につながるのではと期待が高まっている。

 同制度は、比較的、医師の数に余裕のある病院が、不足している病院に後期臨床研修医を3か月間派遣するもの。後期臨床研修医は医学部を卒業後、2~4年の研修を経た医師で、専門とする診療科で臨床経験を積む。

 しかし、医師の多い病院では、研修医は臨床に触れる機会が少なく、実際に診察や手術に携わる回数も限定される。そこで、医師の少ない病院で研修することで、幅広い症例を診て経験を積むことができるというメリットがある。

 山田日赤は、まず2か月間、中堅の医師2人を派遣し、研修医の受け入れ体制を整えた後、12月から3か月ごとに、内科の研修医を1人ずつ派遣する予定。

 受け入れ側の尾鷲総合病院では、現在7人の内科医が在籍しているが、宮本忠明事務長(58)によると「医師の業務は外来、救急、透析、当直など山積み。最低9人は必要」という。さらに、今年度で2人がやめるため、来年4月には5人に減る見込みで、「派遣される医師は貴重な戦力」として期待している。

 県医療対策室の松見隆子主査(36)は
「研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。
病院間の連携も生まれるので、重篤患者もスムーズに転院させることができる。これをモデルケースに、県内でバディホスピタルを利用する病院が増えれば」と話している。






医師を粗末にすることでは

全国的に有名な

尾鷲総合病院(1,2)。


>さらに、今年度で2人がやめる



結局は現有戦力も維持できずに

ぼろぼろになりながら

3か月交代の研修医を当てにしているんですね。





さすが三重県、

学徒動員で、学生の体力頼みという

法律無視のお粗末さ。









恐ろしいことに、

尾鷲総合病院には

産婦人科医が存在していました。








医療 激務 産科医不足に拍車 ――09衆院選 争点の現場(3 )
「安心して産めない」

2009年8月22日 読売新聞


http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/090822_1.htm


 三重県尾鷲市立尾鷲総合病院の産婦人科医、野村浩史さん(52)は、病院近くのアパートに帰宅した後も、常に携帯電話を手元に置く。緊急呼び出しに備え、緊張した時間を過ごすが、それでも帰宅出来た日は、「ホッとします」。帰れずに、病院に泊まらざるを得ない日は、月に7~10日にもなる。

 市内でただ一人の産婦人科医。受け持つ患者のエリアは、県南部の東紀州地域2市2町に及ぶ。土日や祝日も入院患者の回診をするため、三重県伊勢市の自宅に戻れるのは、別の開業医が当直に入る月に一度だけだ。

 三重大から医師の派遣を受けていた同病院の産婦人科は2005年7月、大学医局の医師不足を理由に約40キロ離れた公立紀南病院(三重県御浜町)に統合され、尾鷲市は一時、常駐産科医がいない状態になった。

 野村さんが単身で赴任してから3年。3日続けて帰宅できなかったことも一度や二度ではない。「ある程度の拘束は仕方ないが、体力面で不安はある」。産科医がもう一人いてくれれば、というのが野村さんの偽らざる思いだ。



 「代わりを探してはいるけど、なかなか見つからないんですよ」

 名古屋市立大の杉浦真弓教授(48)(産婦人科)は昨夏から、愛知県豊川市の市民病院に派遣する産科医を探し続けている。当時の院長からひざ詰めで医師探しを依頼されたが、ない袖は振れない。今も医師が見つかるメドは全くたたない。

 同病院では今年1月、家庭の事情で産婦人科の医師が1人減り、3人となった。06年から近くの新城市民病院(愛知県新城市)の診療体制縮小で、同病院からの流入患者が増加していたこともあり、昨夏以降、受け入れる出産患者を制限する状態が続いている。

 ところが、医師の供給源となるべき大学側は今、医局の人手不足という悩みを抱えている。04年度から始まった臨床研修制度により、研修医が病院を自由に選べるようになった結果、大学に残る医師の数が減ったためだ。このことが、地域医療機関の医師不足を招いているとの指摘は多い。

 女性産科医が、子育てとの両立が難しいなどの理由で定年前に引退してしまうケースが多いのも、産科医不足に拍車をかけている。杉浦教授は「学生に産科医の魅力を伝え、女性が長く働ける環境をつくっていくことも必要だ」と訴える。



 日本の人口1000人当たりの医師数は2・1人。経済協力開発機構(OECD)加盟30か国の平均(3・1人)を大きく下回る。中でも、激務で訴訟リスクも高いとされる産科医は、この10年で約10%も減少した。愛知県内では、35公立病院のうち、昨年6月現在、19病院が医師不足で時間外救急患者の受け入れ制限や入院診療休止など診療を制限せざるを得なくなっている。

 尾鷲市で産科医が常駐しない期間に長女を妊娠した同市の主婦(39)は、車で片道2時間かけて三重県松阪市の病院に通った。「胎児に異変が起きたらと考えると、安定期に入るまでは不安で仕方がなかった」。医師不足、そして診療体制の縮小は、地域住民の生命や生活を脅かす。

 定年まで今の生活を続ける意思を固めたという野村さんは強調する。「安心してお産ができるという当たり前のことを実現するためには、何よりもまず、医師不足の解消が急務。これがすべての根源ですよ」

(小栗靖彦、田口詠子)



 自民、民主以外の各党も医師の増員を掲げるほか、公明は院内保育所の整備など女性医師の復職支援、共産は国公立病院など公的医療機関への支援強化を打ち出している。社民は地域に助産院などの分娩施設を増やすとしている。後期高齢者医療制度については、民主、共産、社民が廃止、自民、公明は現行制度の枠組みを維持したうえでの改善、見直しを掲げる。










>土日や祝日も入院患者の回診をするため、三重県伊勢市の自宅に戻れるのは、別の開業医が当直に入る月に一度だけだ。




こんなガチ労基法無視の

尾鷲総合病院に

研修医を派遣して

>研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。

とか言い放つ

県の担当者も

狂ってますね。





医師を使い捨てにしている病院のようですから(1)、

自業自得といったところです。











(1)
尾鷲総合病院 産科医師「退職の儀式はなく、本人からもあいさつもなく、病院を後にした」
http://ameblo.jp/med/entry-10022493211.html


(2)
「三千万円出せば大学病院の助教授が飛んでくる」
http://ameblo.jp/med/entry-10016637474.html







関連記事

■開業つれづれ:自分ルール発動! 「卒業試験でずさん採点 鹿児島大歯学部の計8人留年」




鹿大では

自分ルール発動した教授、

あまりに適当すぎて

8人も不正に不合格にして

留年させた、

というお話。






どこにでも”?”という

人間はいるものです。



名物なんとか、

とか

撃墜王、赤点先生、閻魔大王などと

呼ばれている先生の中には

呪い殺されるほど

学生に恨まれている人もいます。








卒業試験でずさん採点 鹿児島大歯学部の計8人留年


asahi.com 2009年8月28日3時1分

http://www.asahi.com/national/update/0828/SEB200908270037_01.html



 鹿児島大歯学部(鹿児島市)の卒業試験で、担当教授が勝手に採点ルールを変えるなどのずさんな採点により、08年度に5人、05年度に3人の計8人が卒業できずに留年していたことが、わかった。同大は27日、両卒業年度にさかのぼって卒業を認めると発表した。被害にあった学生によると、大学側は当初、制度として保障されていた成績の開示請求にも応じていなかった。卒業できなかったことで国家試験を受けられなかった学生からは怒りの声が上がっている。

 同大によると、昨年11月にあった08年度卒業試験では、正答率30%未満の難易度が高い問題を採点対象から外すことを教授会で決めたが、試験作成と採点を担当した教授が独断で変更。「重要な問題だから」といった理由で除外するはずの36問中7問を勝手に採点対象にした。

 ほかにも一つの設問を二重に加点したり、採点に加えなかったりした例もあった

 この結果、本来は合格した5人が合格ライン60点に届かず、不合格になった。

 05年度は、大学に保管してあった学生の解答用紙の点数と、この教授が大学側に提出した採点一覧表の点数で食い違っていたことが内部調査で判明したという。

 大学によると、この教授は04年から試験担当で、採点にはこの教授しか、かかわっていなかった。教授は同僚に「(採点に)慣れてしまい、いい加減になっていた」と話しているという。

 記者会見で吉田浩己学長は「人為的なミス。恣意(しい)的な合否判断は無かったと信じている」と釈明。05、08両年度以外に問題のある部分はなかったという。再発防止策として今後、問題作成と採点に複数教員を充てるとしている。

 留年した学生については、金銭面を含めて補償すると説明。05年度の留年生3人は、翌年にすべて卒業したという。

 同大は今後、教授の処分を検討するという。

 ずさんな採点で卒業できなかった鹿児島市の学生によると、昨年12月に不合格がわかり、2月にあった歯科医師の国家試験を受けられなかった。卒業後に働くはずだった臨床研修先の病院に断りを入れ、1年間を棒に振ることになった。留年後は前期分の学費26万円を支払い、下宿生活を続けている。不合格判明直後、大学側に試験問題と自分の解答用紙の開示請求をしたが、開示されず、この教授からは「開示など求めるような人間だから試験に落ちた」と言われたという。開示に応じたのは、6月になって学生が文科省や弁護士に相談した後だった。

 学生は「試験の採点基準があいまいで、納得がいかない。採点ミスという説明も後付けに感じる。就職など、あるべきはずの機会を奪われ、留年で同級生からも白い目で見られた。他人の人生を軽く見ないでほしい」と憤る。






こういった場合、

どの程度の補償になるんでしょう?




学費だけ、

または

生活費も含める、

あるいは

歯科医師としての平均的な年収も

補償しちゃうんでしょうか?






私でも

そんなことになったら

怒り心頭でしょう、きっと。






いずれにせよ、

フェアであるべき学問の場所で

アンフェアなことが

繰り返されないことを祈っております。















関連記事

■開業つれづれ:明日、衆院選投票日 各党マニフェスト最終比較

総選挙間近ですが、

いろいろとネットで情報を

検索してみました。



医療のマニフェスト比較

をちょっと見てみましたが、

なんじゃ、これ?

テレビ局のHPを見てびっくり。




マスコミはどのぐらい使えるのか、

と思ったら、

案の定、全く使い物になりませんでした。




TBS 乱!総選挙2009 マニフェスト 徹底比較

http://www.tbs.co.jp/senkyo2009/manifesto/

TBSでは、医療は”その他”扱い。

ただ、これでもかなりまし。




テレビ朝日 選挙STATION2009

http://www.tv-asahi.co.jp/senkyo/

テレ朝はお祭り騒ぎで内容ゼロ。

キャスター、アナウンサーをずらりと並べて、

まるで元旦の初日の出放送みたい。



NNN総選挙特番 ZERO×選挙2009

http://www.ntv.co.jp/election2009/#

わけのわからないアンケートのみ。






2009衆院選  NHK

http://www.nhk.or.jp/kouho/

こちらも全国の候補者の羅列のみ。




FNNスーパー選挙2009 審判の日 フジテレビ

http://www.fnn-news.com/senkyo/senkyo2009/headline/index.html

内容のなさにだんだんどうでもよくなってきました…。




TXN総選挙特番 ニッポン戦略会議~あすへの提言~ テレビ東京
http://www.tv-tokyo.co.jp/sousenkyo09/


伊藤元重 / 猪瀬直樹 / 姜尚中 / 北川正恭 / 榊原英資 / 塩川正十郎竹中平蔵 / 田中均 /
ロバート・A・フェルドマン

メンバー的に一番胡散臭いのはここかも。

小泉政権の残滓がプンプンと。




ということで、

テレビ関係は全く参考にできませんでした。






新聞関係はあまりに

記事が雑多で、

しかも感情的すぎて、

お涙ちょうだいの議論ばかりでどうしようもありません。

(1)以上の記事が見つけられませんでしたので

割愛いたします。



…本当にマスメディアは

何をやっているんでしょう?

騒ぐだけで、本質をなにも報道していないのは

なぜでしょう?













未来選択 - 言論NPO マニフェスト評価専門サイト

2009年衆議院議員選挙 マニフェスト評価(医療)

http://genron.sakura.ne.jp/manifesto/index.php?option=com_content&view=article&id=412:20090809iryou&catid=19:2008election&Itemid=83


選挙で問われる論点とは(医療:上氏)
http://genron-manifesto.net/index.php?option=com_content&view=article&id=465:2009-08-09-21-24-29&catid=19:2008election&Itemid=90



マニフェスト比較表(医療)
http://genron-manifesto.net/index.php?option=com_content&view=article&id=447:2009-08-09-17-41-09&catid=19:2008election&Itemid=83


政策にかかる現状と課題(医療)

http://genron-manifesto.net/index.php?option=com_content&view=article&id=430:20090809genjyoiryou&catid=19:2008election&Itemid=83








最終的にはこちらになるかと思います。

各党のマニフェストです。




ちなみに、今回は宗教系として

公明党(創価学会)のほかに

幸福実現党(幸福の科学)が

新たに候補を擁立してます。





自民党 自民党の政策「みなさんとの約束」
http://www.jimin.jp/sen_syu45/seisaku/index.html


民主党 民主党の政権政策マニフェスト2009
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/index.html


公明党 manifesto '09 重点政策から(PDFファイル)
http://www.komei.or.jp/policy/policy/pdf/manifesto09.pdf



共産党 「国民が主人公」の新しい日本を――日本共産党の総選挙政策
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2009/syuuin/index.html



社民党 衆議院選挙公約2009
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/manifesto01.htm


国民新党 国民新党の政権政策
http://www.kokumin.or.jp/seiken-seisaku/index.shtml


新党日本 日本「改国」宣言
http://www.love-nippon.com/2009manifesto.htm


改革クラブ マニフェスト全文版、要約版(PDFファイル)
http://www.kaikakuclub.jp/pdf/manifest.pdf


みんなの党 選挙公約 みんなの党「マニフェスト2009」
http://www.your-party.jp/policy/manifest.shtml



幸福実現党 主要政策 3本柱
http://www.hr-party.jp/inauguration/dingpolicy.html










ちなみに当ブログは

特定の政治団体を支持するものではありません。

ご参考になりましたら幸いです。







(1)
■開業つれづれ:「マニフェスト点検「医療」」 2009年衆院選
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1008.html



関連記事

■開業つれづれ:最高裁判所裁判官国民審査 「30日「国民審査」 最高裁裁判官9人に聞く」

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/293217/


最高裁判所 裁判官 国民審査

もあわせておこなわれますが、

まったくと言っていいほど情報がありません。




マスコミにも困ったものだ…。




ということで、ちょっと集めてみました。


医療系については、

ステトスコープ・チェロ・電鍵
最高裁判事 国民審査
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/blog-entry-1496.html

という情報があります。

ご参考にしてください。





忘れられた一票 2009   ★  最高裁判所 裁判官 国民審査 判断資料
http://miso.txt-nifty.com/shinsa/

こちらの情報も結構ありますし、

ステトスコープ・チェロ・電鍵で

取り上げられた情報の裏を取ることができます。



お時間がありましたら

チェックしてみてください。









30日「国民審査」 最高裁裁判官9人に聞く



イザ! 2009/08/24 08:09更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/293217/


 最高裁判所裁判官の国民審査が30日、衆院選と同時に全国の投票所で実施される。審査は裁判官が「憲法の番人」として、ふさわしいかどうかを国民がチェックするもの。憲法79条に基づいて、裁判官は任命後最初の衆院選と、初めての審査から10年たったあとの衆院選の際に国民審査を受ける。

 最高裁裁判官のうち、今回審査を受けるのは前回平成17年9月の衆院選後に任命された9人の裁判官。

 有権者は「罷免すべきだ」と思う裁判官の欄に「×」印を書き、「罷免すべきではない」との判断なら何も書かずに投票する。過半数が「×」の裁判官は罷免される。現憲法下でこれまでに罷免となった裁判官はおらず、「×」印がつけられた率も最高で15・2%となっている。「〇」や「△」などを書いた場合は無効となる。

 対象の9裁判官の略歴、信条、これまでにかかわった主な裁判を紹介する。

                   ◇

【質問事項】(1)最高裁裁判官としての信条、求められる資質(2)裁判員制度と制度のもとでの量刑について(3)「足利事件」など冤罪の問題について(4)取り調べの全面的な録音・録画について(5)尊敬する人物、好きな言葉・座右の銘(6)最近読んだ本(7)趣味

                   ◇

 ■桜井龍子氏(さくらい・りゅうこ=第1小法廷)

 福岡県出身。九大法卒。昭和45年労働省入省。婦人福祉課長、女性局長、内閣府情報公開審査会委員を経て、平成20年9月最高裁判事。62歳。

 【主な裁判】酒気帯び運転で赤信号か否かを意に介さず、時速70キロ以上で交差点に進入してタクシーと衝突、4人を死なせた事故について、危険運転致死傷罪を適用した高裁判決を支持した裁判で裁判長

 (1)重責を認識し、自己研鑽(けんさん)に努め、公平、公正な判断を行う。幅広い人間性と深い洞察力が必要

 (2)先進各国と同じく、ようやく国民の司法参加が実現されたもので、戦後民主主義の画期的前進。量刑は社会のルールをどう作るかにかかわる。過去の量刑は参考にすべきだが、絶対的ではなく、国民の目で、判断してもらいたい

 (3)一般論として誤判はあってはならず、起きないような方策の検討は裁判官自らがが率先して行うべきだ

 (4)立法問題なのでコメントは控えたい

 (5)勝海舟。「一所懸命」

 (6)「金子みすゞ童謡集」

 (7)スキー、山歩き、陶芸

                   ◇

 ■竹内行夫(たけうち・ゆきお=第2小法廷)

 奈良県出身。京大法卒。昭和42年外務省入省。首相秘書官、北米局長、駐インドネシア大使、外務事務次官を経て、平成20年10月最高裁判事。66歳。

 【主な裁判】継続的な金銭消費貸借取引で過払い金を新たな借入金債務に充当する合意がある場合に、消滅時効は取引終了時から進行し、貸主が悪意の受益者であれば、借主は過払い金に対する発生時からの利息を請求できるとした裁判で裁判長

 (1)個人の尊厳を基盤に社会秩序の維持発展に資する公正な裁判を行う。判断力と常識的バランス感覚

 (2)国民の司法への関与と理解が進むことは重要。議論を尽くした上で、自分の判断を下してほしい

 (3)誤判が確定した場合は検証する必要があり、検証作業への第三者の参加を得ることが望ましい

 (4)検討に値するが、立法の問題なので差し控える

 (5)トマス・モア(英国の法律・思想家)。「清流に石を投げれど水清し」

 (6)カズオ・イシグロ著「夜想曲集」、「万葉集」

 (7)読書、音楽・映画鑑賞

                   ◇

 ■涌井紀夫氏(わくい・のりお=第1小法廷)

 兵庫県出身。京大法卒。昭和41年判事補。東京高裁部総括判事、司法研修所長、福岡、大阪各高裁長官を経て、平成18年10月最高裁判事。67歳。

 【主な裁判】警察官が私費で購入したノートに記載した取り調べのメモについて、裁判所は証拠開示を命ずることができると判断した裁判で裁判長

 (1)最終審という職責の重大性を念頭に取り組みたい。常に公正、公平な立場から的確な判断を下すこと

 (2)刑事裁判の真の姿を広く国民に理解してもらい、信頼される刑事裁判が実現されることを期待する。量刑判断が国民の意識を反映したものになるはずで、意見を遠慮なく述べてほしい

 (3)裁判、裁判官の独立に対する配慮は必要だが、調査、研究を行うことは必要

 (4)採用の是非とは別に、自白の任意性・信用性判断のための客観的資料がほしいと思われるケースはある

 (5)先輩や同僚の法曹。「思うて学ばざればすなわち殆し」

 (6)ジョングリシャム著「インノセントマン」

 (7)野球観戦、鉄道旅行

                   ◇

 ■田原睦夫氏(たはら・むつお=第3小法廷)

 京都府出身。京大法卒。昭和44年弁護士登録。法制審議会民事訴訟法部会幹事、日本民事訴訟法学会理事を経て、平成18年11月最高裁判事。66歳。

 【主な裁判】平成17年9月の衆院選小選挙区で、候補者が政党に属するか否かで選挙運動に差を認める公選法の規定は憲法違反との反対意見

 (1)事案に虚心に向き合い、正義にかない、適正妥当な結論を目指すこと。社会の動きを注視し、幅広い観点から物事を柔軟に捉えた上で判断する意思と、そのための努力を保つこと

 (2)種々な敬啓を持った市民の眼と心で裁判に参加する制度。感情に流されず事案に応じた適正な量刑がなされることを願います

 (3)個別の事件の意見は控えるが、科学的証拠の取り扱い、その評価については内部で検討する必要がある

 (4)公判のなかで供述の任意性の争いを防ぐ観点からは望ましいが、証拠調べとの関係について検討が必要

 (5)イチロー選手。「逃げない」

 (6)山本譲司著「累犯障害者」

 (7)夏山登山

                   ◇

 ■金築誠志氏(かねつき・せいし=第1小法廷)

 島根県出身。東大法卒。昭和44年判事補。最高裁人事局長、司法研修所長、東京地裁所長、大阪高裁長官を経て、平成21年1月最高裁判事。64歳。

 【主な裁判】交通違反取り締まりにあたる捜査車両の車種などを知るために、警察署を囲む塀に上った行為に、建造物侵入罪が成立するとした裁判で裁判長

 (1)誠実、公平に幅広い視点からという心構え。高い識見と広い視野、洞察力

 (2)刑事裁判の一代変革。裁判官は柔軟に、裁判員は積極的に、という姿勢を期待したい。経験者から「心配したほどのことはなかった」「やってよかった」と言ってもらえるように、法曹三者は努力するほかない。量刑については事件を多面的に見ることが必要で、評議の中で自然にそうなるように期待する

 (3)具体的な事件として継続中なので差し控えたい

 (4)国会で審議中と聞いており、意見は控えたい

 (5)川路聖謨(幕末の勘定奉行)。「企者不立 跨者不行」

 (6)小学館「日本の歴史」

 (7)野草観察、園芸、囲碁

                   ◇

 ■那須弘平氏(なす・こうへい=第3小法廷)

 長野県出身。東大法卒。昭和44年弁護士登録。第二東京弁護士会副会長、日本弁護士連合会常務理事を経て、平成18年5月最高裁判事。67歳。

 【主な裁判】米写真家のメイプルソープの写真集について、「風俗を害すべき書籍、図画」にあたらないと判断した裁判で裁判長

 (1)中立、公正な立場で憲法・法律に従って判断する。法の趣旨を念頭に置いた大局的な判断

 (2)日本の司法を大きく変える力を秘めている。裁判官と裁判員が協働し、高い次元の正義実現を期待する。量刑基準と多少離れることはやむを得ない

 (3)一般論として重大な誤判事件には検証が必要な場合もあるが、裁判官の独立との兼ね合いをどうするかという視点での配慮も必要

 (4)裁判員裁判の運用に自白の位置づけは重要で、問題となっていることは承知しているが、立法にかかわる問題なので差し控える

 (5)福沢諭吉。「守拙求真」

 (6)J・グレイ著「自由主義の二つの顔」

 (7)弓道、ゴルフ、神社仏閣めぐり

                   ◇

 ■竹崎博允氏(たけさき・ひろのぶ=第2小法廷)

 岡山県出身。東大法卒。昭和44年判事補。東京地裁部総括判事、最高裁事務総長、名古屋、東京各高裁長官を経て、平成20年11月最高裁長官。65歳。

 【主な裁判】福岡県内のDVD販売機が監視カメラで撮影した客の画像を監視員が見て販売しても、「対面販売」の実質はなく、県青少年育成条例の「自動販売機」にあたると判断した裁判で裁判長

 (1)中立、公平な立場で正しく事実を評価し、健全な価値に従って判断する。豊かな人間性、社会・歴史に対する洞察力、優れた法律技術を兼備すること

 (2)問題を丁寧に見直し、長い目で育てることが必要。当事者それぞれの量刑への思いの理解が必要

 (3)刑事裁判の本質に関わる。裁判と科学、技術のあり方についての検討が必要

 (4)取り調べのあり方、任意性の立証は重要で、総合的な検討が望まれる

 (5)好きな人物は多いが尊敬より客観的評価にとどまる。座右の銘は特にない

 (6)塩野七生著「ローマ人の物語」

 (7)園芸、読書、音楽鑑賞

                   ◇

 ■近藤崇晴氏(こんどう・たかはる=第3小法廷)

 東京都出身。東大法卒。昭和44年判事補。東京高裁部総括判事、最高裁首席調査官、仙台高裁長官を経て、平成19年5月最高裁判事。65歳。

 【主な裁判】小学校教諭が悪ふざけをした男児を追いかけ、胸元をつかんで大声で叱った行為について、体罰にあたらず違法ではないと判断した裁判で裁判長

 (1)結論が健全な社会常識に合致するよう、丁寧に判断。社会と人々の心の動きを鋭敏にキャッチする感性

 (2)裁判官は裁判員が事件を理解し、積極的に意見を述べられるように務める必要がある。社会人として量刑感覚を率直に述べてほしい。従来と量刑と変わっていくところがあっても、それはまさに制度の狙い

 (3)誤判が明らかな場合、裁判の独立に触れないように裁判所部内で原因の検証が必要。司法研修所での司法研究などが考えられる

 (4)検討の余地はある

 (5)高田屋嘉兵衛(江戸の廻船業者)。「和して同せず」

 (6)桐野夏生著「メタボラ」

 (7)読書、歌舞伎観劇、映画・美術鑑賞

                   ◇

 ■宮川光治氏(みやかわ・こうじ=第1小法廷)

 愛知県出身。名大院修了。昭和43年弁護士登録。司法研修所教官、日本弁護士連合会懲戒委員会委員長を経て、平成20年9月最高裁判事。67歳。

 【主な裁判】立ち入り禁止の看板を建物に取り付けようとした行為を阻止するために行った暴行について、正当防衛を認めて無罪を言い渡した裁判で裁判長

 (1)最終審の重さと法の発展に寄与するという役割を自覚し、分かりやすい論理と言葉で判断を示す。広い視野と多様な思考力、自省力、自由な精神

 (2)職業人と市民の対話・協働は新しい司法を創造する。量刑の幅はやや広まる可能性はある

 (3)裁判の独立に十分に配慮した上で、科学的証拠の評価のあり方などについて司法研修所のような機関で検討することが必要

 (4)その方向に現実は動きつつあると理解している

 (5)人生を賭して公益的活動をしている人たち。「精神のない専門人、心情のない享楽人」が自戒の言葉

 (6)山崎豊子著「運命の人」

 (7)映画館での映画鑑賞と読書。藤沢周平の全作読破






以上、ご参考になりましたら幸いです。

















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■開業つれづれ:「多くの患者の受け入れ 要請へ」

いままでの政策は何だったのか、

と問い詰めたい気分。




さんざんに”病院の規模を縮小”させ、

効率化の名のもとに

”ベット数を削減”させて

医療費を減らして、

いまになって

「新型インフルで大変だからいっぱい診ろ」

とか逆方向のことを言いはなつ

その神経の太さというか

無神経さが本当に嫌です。












多くの患者の受け入れ 要請へ


NHK 2009年8月28日 4時49分
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015145821000.html


新型インフルエンザの全国的な流行を受けて、厚生労働省は、今後、救急病院に患者が殺到すると地域の救急医療に混乱が生じかねないとして、各地の病院や診療所に対して、できるだけ多くの患者を受け入れるよう要請することになりました。

新型インフルエンザは国内で定点観測をしている医療機関1か所あたりの平均の患者数が1人を大幅に上回り、全国的な流行に入りました。特に、感染が急激に広がっている沖縄県では休日・夜間の救急外来に患者が集中して救急病院の負担が増加しているということです。厚生労働省は、今後、さらに感染が広がって救急病院に患者が殺到すると救急患者の受け入れができなくなるなど、地域の救急医療に混乱が生じかねないとして各地の病院や診療所に対して、できるだけ多くの患者を受け入れるよう要請することになりました。具体的には

▽診療時間を夜間まで延長することや
▽入院患者をできるだけ受け入れること、

さらに

▽満床でも臨時に患者が入院できる態勢を整備すること

などで、厚生労働省は近く、都道府県や医師会を通じてこれらの内容を要請することにしています。





以前、満床なのに

救急患者さんを受け入れて

「ルール違反」の名のもとに

がっぽり医療費の減額を受けた病院の

うわさを聞きましたが、

>▽満床でも臨時に患者が入院できる態勢を整備すること

新型インフルだけは

特別ですか…。



そもそも”満床”というのは

病院の医療提供の限界です。



レストランに例えると

「あいにく、お席が埋まっておりまして…」

という状況。



十分な対応ができないのに

「無理矢理でも席を詰めてでもレストランに入れろ」

と国が言い出すのと同じです。






そして、

納得いかない医療だと

すぐに訴訟になることでしょう。





救急外来には

「病気になってない証明書くれ」

とか

「完治証明書くれ」

という”健常なおバカの群れ”が

あふれてます(1)。






根本は医療機関のベット数を

大幅に削減し、病院を診療所に改編し、

医療費を削減しようとしている

厚労省の政策によるものです。






そして

部数不足で

500億円の公費負担を要求している

マスコミは

「新型インフルの恐怖」

と必要以上にあおりたてて

部数を伸ばそうとしてます。






旅行業界は

「旅行自粛で大変」

と、マスコミ攻勢を強めています。



しかし、

国からは修学旅行の補助を引き出し、

(ちなみに医療機関は現時点で

新型インフルの対策費は全く出されておりません)

マスコミには「旅行が中止で大変」

という報道がわんさか出てますが、

一番大変なのは

お金を出してもらえない、

報道もされない

「医療機関」です。







マスクはないし、

消毒液はないし、

インフル診断キットはないし、

国の補助は病院改装したり

人工呼吸器を買ったら出るみたいだけど、

だれがそんなこと今からやって

対応できるのでしょう?





さんざん、患者は診るな

自宅で療養、ベット削減、

医療効率化

と言っていた政府は

金も出さんと

「いっぱい患者診ろ」

って、

なんだかブレまくりの政策。



これが日本の医療政策なのです。





(1)
■開業つれづれ:”インフルかかってない証明くれ”というバカ 「新型インフルで救急外来急増 過剰反応に病院疲弊」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1041.html


























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■開業つれづれ:500億クレクレ 恥知らずなマスコミ 「メディア政策:新政権に望む 「表現・報道の自由」規制、デジタル社会、そして…」


スルーしようかと思いましたが、

やっぱり書いておきます。



ネタ元は

新小児科医のつぶやき

2009-08-27 服部孝章・立教大教授の提言
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20090827

です。いつも大変お世話になっております。




マスコミは500億円くれ、

って言ってますが

わたしたち医師に向けて言い放った、

>ありていに言えば

>「もっと腕を磨き、もっと汗をかけ」

という言葉を毎日新聞には送りたいと思います(1)。











メディア政策:新政権に望む 「表現・報道の自由」規制、デジタル社会、そして…

毎日新聞 2009年8月24日 東京朝刊
http://s03.megalodon.jp/2009-0824-1629-34/mainichi.jp/select/wadai/news/20090824ddm012040004000c.html

 1999年から続いた自民、公明の連立政権下では、個人情報保護法の制定をはじめ、「表現・報道の自由」への規制が強まった。この約10年は、インターネットなど本格的なデジタル社会の到来で、新聞事業が大きく揺さぶられた時期とも重なる。衆院選(30日投・開票)で誕生する新政権に望むメディア政策について、ジャーナリストの原寿雄氏、服部孝章・立教大教授、音好宏・上智大教授の3人に聞いた。【臺宏士】

 ■新聞への公的支援論議を--ジャーナリスト・原寿雄氏

 インターネットの普及によって、読者離れと広告離れが深刻化し、いまのままでは日本の少なくない新聞が廃刊や経営規模の縮小を迫られるのは必至だ。不動産収入や映画製作への参加など本業以外をみても、新聞を支えてきた購読料と広告料に代わる収入源は見つからない。

 米国ではより深刻で、1紙しか残らない地域も増えているようだ。インターネットは、オピニオンを飛躍的に発展させたが、その基礎となる「事実」は、自分の仕事や趣味の情報にとどまるというパーソナルメディアとしての限界がある。一方、新聞ジャーナリズムは、公器として権力の監視や社会正義の追求をはじめ公共的な情報をいち早く豊富に安価で提供してきた。恒常的で組織的な取材、調査・分析力。そして、特定の利害に左右されない道義性の高さを肩代わりできる媒体は、当面ほかに見当たらない。

 廃刊相次ぐ米国では公権力を監視する力が弱まりかねないという声が広がっている。連邦議会では、新聞の再編を容易にするための独占禁止法の緩和やNPO化による税制上の優遇措置などが論議され始めた。欧州では新聞の公共意識が強い。言論の独占を避け、多様性を重視する観点から、スウェーデンでは弱小新聞への助成策があり、仏では税制上の優遇に加え新成人への新聞の1年間の無料配布も打ち出した。

 民主主義社会ではジャーナリズムが不可欠だ。日本では社会文化政策として新聞ジャーナリズムの公的な支援論議はほとんどされてこなかったが、いまこそ始める時ではないか。再販制度や特殊指定制度は、新聞事業を維持するために、その意義が一層強まった。

 欧米の政策を参考にした税制上の優遇や、教育文化政策の一環として、ジャーナリズムの社会的な重要性を学ぶためのカリキュラムを強化したり、義務教育が修了する15歳を機に新聞の1年間無料配布を検討してもいい。年500億円で足りよう。

 新政権をはじめ各党は、社会政策としてメディアのあり方を考える担当を設けたらどうか。新聞界も、経営合理化の徹底や紙資源の保護を含む販売面の刷新、調査報道の充実、取材報道倫理の向上など、新聞が民主主義社会に不可欠な存在であることを証明する努力がもっと必要だ。

 ■個人情報保護法、改正を--服部孝章・立教大教授

 自公政権の10年、報道機関については、個人情報保護法(03年成立)などメディア規制色の濃い法律が相次いで成立したことの影響が大きい。総務省が放送事業者に対し、法的根拠を欠いた行政指導を通じた番組内容への関与を繰り返したことも特筆される。一方、市民にとっては、「表現の自由」が軽視された。日の丸を国旗、君が代を国歌と定めた国旗・国歌法(99年成立)を受け、東京都が卒業式で起立しなかった教員を大量処分したのが一例だ。また、イラクへの自衛隊派遣に反対するビラを官舎に配布した市民が住居不法侵入の疑いで逮捕、長期拘置されたことも記憶に新しい。私有地であっても、ビラを投函(とうかん)するだけで逮捕するような公権力行使は慎重であるべきだ。

 個人情報保護法は、政治家や官僚が不祥事などを「保護」を口実に情報隠しすることに根拠を与えた。社会が共有すべき公共性のある情報の提供が控えられるなど、社会問題化しながら昨春の見直しでは法改正が見送られた。まず、何が守られるべき個人情報なのかの定義に立ち戻り抜本的な法改正論議を始めるべきだ。同法制定の背景にあった住民基本台帳ネットワークシステムも、必要性を含めて見直すべきだろう。

 情報公開法の見直しも欠かせない。同法の対象外となっている裁判所や国会・政党の保有する情報の公開にも法整備が必要だ。

 「有事」の際にNHKや民放など放送事業者は政府の求めに応じ警報や避難の指示を放送する必要がある。現行法ではそれが報道なのか政府の広報なのか区別があいまいだ。明確に区分する仕組みに改めるべきだ。

 今年に入り、週刊誌の報道に対し高額賠償判決が相次いだが、公人は反論の機会がある。一律に保護する必要があるのか疑問だ。公人側に対し、週刊誌の悪意の証明を求めるなど名誉棄損を認める基準を見直したらどうか。

 新銀行東京は、不正を報道機関に内部告発した元行員を守秘義務違反だとして損害賠償訴訟を起こした。公益通報者保護法がこうした恫喝(どうかつ)的な訴訟により保護に不十分なことがわかった。

 民主党の鳩山由紀夫代表は民主党政権では首相会見をオープンにする意向を示しているという。政府が取材資格を一方的に決めたり、会見を運営するようなことがあってはならない。

 ■課題多い日本版FCC--音好宏・上智大教授

 民主党が主張する放送行政を独立行政委員会が担当する仕組みは、検討に値すると思う。しかし相当な研究が必要だ。

 民主党が参考にするというFCC(米連邦通信委員会)の場合、5人の委員は、委員長を含む3人は与党系、2人は野党系の人物が選ばれる。5人が合議制で政策を進めるが、委員を助ける専属スタッフは、約2000人の職員ではなく、外部の弁護士らから登用される。FCCは90年代に規制緩和政策を導入するが、背景には、実務に影響力が大きい専属スタッフへの経済界の強いロビー活動があったとされる。政治的に公正に映るFCCだが実際には政権によっては政治色や業界との結びつきは強かったという。そのFCCを米議会も厳しくチェックしている。一方で、FTC(連邦取引委員会)も合併など業界の動きを監視する。日本版を作ると言うが、こうした問題点に関する民主党の回答は見えてこない。

 一方、これまでの放送政策の決定は、総務省が与党の党内手続きを尊重し、手厚く対応する形で進められてきた。しかし、新政権は、こうした不透明な政策決定プロセスを改めるべきだ。予算の承認を国会で得る必要があるNHKにとっては、こうしたシステムが、政府・与党に太い人脈を持つ政治部記者が幹部に起用されるという慣例を支えてきた。NHKと政治との関係、緊張性や透明性をどう確保するかが問われる。英国の公共放送BBCの政権との距離の取り方が評価されるが、政権が交代する政治風土ゆえに生まれた。

 04年夏に発覚した受信料着服問題に端を発し、受信料支払い拒否が広がった。その背景には、05年に表面化したNHK特集番組改変問題を含めて、政権与党との距離が近いのではないかというNHK不信があったと思う。予算や決算の承認、経営委員長の選任方法を含めた見直しは欠かせない。

 総務省が放送事業者に対する関与を強めたのは、93年に誕生した細川政権下。テレビ朝日の椿貞良報道局長の日本民間放送連盟の会合での発言が自民党から問題視され、放送人として初めて国会に証人喚問され、強い放送規制に道を開いた。放送の自由への未熟な理解が原因だ。新政権はそうした経験を踏まえて放送行政と向き合ってほしい。




マスメディアは今後、だんだん淘汰され、

ミドルメディアに改編されていくことでしょう。

”マス”の時代はもう終わったのです。






自助努力や効率化をしていない

病院がどんどんつぶれて

それを新聞各紙が拍手喝采していたように、

われわれも

自助努力や効率化をしていない

新聞社が1,2社つぶれてしまっても

当然だと思います。






社会保障費2200億円削減、

小中学生の全国テスト 50億円を比べても

マスコミに500億円の恩恵を

与えること自体、

とても違和感を感じます。












(1)
毎日新聞「社説:在宅医療 往診する開業医を増やそう」「もっと腕を磨き、もっと汗をかけ」
http://ameblo.jp/med/entry-10032817959.html





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■開業つれづれ:”インフルかかってない証明くれ”というバカ 「新型インフルで救急外来急増 過剰反応に病院疲弊」

沖縄では

「新型インフルにかかってない証明書、くれ」

という人が出たり

無症状の人が「インフル検査してくれ」

とか言ったり、

インフルが治った後

「完治証明書」出せ

と言ったり、

まあ、想像できる限界に挑戦する勢いで

愚民度を発揮しています。






病院に行って、

「インフルかかっていない証明書」

をもらって、

一緒に新型インフルなんか

かかったらおバカです。









新型インフルで救急外来急増 過剰反応に病院疲弊

2009年8月27日10時15分配信 琉球新報

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090827-00000007-ryu-oki

 家族など身近な人に新型インフルエンザ感染者が出た場合に、事業所側が職員に対して罹患(りかん)していないという診断書の提出を求めたり、本人が感染し、完治した場合に「完治証明書」の提出を求めるなど「過剰反応」ともいえる事態が起きており、病院を訪れる人が急増している。患者の増加に伴い、救急病院を中心に医療機関はぎりぎりの対応に追われており「本来来るべきでない人に対応している余裕はない」(医療従事者)のが現状だ。また感染していない人が病院に行くことで感染の危険性が高まる側面もあり、県福祉保健部は「かかっていないという診断書自体出せないし、完治証明も必要ない。医療現場を疲弊させることはやめてほしい」と強く呼び掛けている。

 本島南部の病院では子どもが感染した親が夜間に来院し「(本人が)かかっていないという証明書」の提出を会社から求められたとして、咳(せき)などの呼吸器症状、発熱もないにもかかわらず「検査をしてほしい」と求める例があったという。同病院の看護師は「病院での待ち時間に感染する危険性の方が高い。症状のない人が病院に来るとかえって感染を拡大させる。どの病院も医師、看護師不足だ。救急のパンク状態が続けば医療の側が倒れてしまう。適切な受診を心掛けることが県民のできる最大の協力」と指摘する。

 県の宮里達也保健衛生統括監は「家族が感染し会社などに出勤するときにはマスクをして出ればいい。本人が感染した場合も熱が平熱に下がって2日たてば感染の心配はないので出勤可能だ」と説明する。

 重症例が出ていることから、軽症でも発熱するとすぐに救急に駆け込む例も少なくないという。宮里統括監は「息苦しそうにしている、水分が取れない、顔色が悪い、挙動がおかしいなどの症状があればすぐに救急にかかる必要がある。しかし発熱だけなら、インフルエンザではない可能性もあり、病院に行くことはかえって危険。水分を十分とって一晩休み、昼間にかかりつけ医を受診すること。それが本人のためにも社会のためにもなる」と適切な受診をあらためて呼び掛けた。


最終更新:8月27日10時15分







愚民度の高い方々が

「未病証明くれ」

「完治証明くれ」

とか、救急で大騒ぎするのは

どこか別の国のような気がします。



>病院に行くことはかえって危険。

そんな危険な場所ではたらいて

「完治証明は出せません」とか

説明しなくちゃいけない

医療関係者って、

いったいどうよ?





すこしでも政府が

情報提供をして

ギリギリの医療資源を有効に使おう、

とか言う姿勢が全く感じられず、

「新型インフル、死者●人目」とか

そういう報道ばかりで

マスコミにあおられた恐怖感だけが支配する、

そんな医療現場です。




新型でない

季節性インフルでも

毎年ごっそり死んでいる、っていうのに、

新型インフルというだけで

飯のタネして恐怖をあおるのは

国益を損ねる行為だとは思わないのでしょうか?




ま、これも報道のたまものですね。












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■開業つれづれ:福島 大学産科はVBAC中止 「県立医大病院:帝王切開経験者の自然分娩受け入れ中止」

すでに福島では

産科医療廃絶運動が

ここまで進んでおりました。





まあ裁判を起こされて

30分以内に帝王切開できなきゃ

裁判で負ける、

ということになったのですから、

医師がいない現状では

VBACは取りやめるしかないでしょう(1)。





ところが、

やったら免許取り上げ覚悟、

やめたら和解違反、

という状況になったようです。











さすが毎日、

>◇医療ミス訴訟、和解条件抵触も

一方的な書き方ですが、

こんな叩き方をしてるから

大学病院が機能停止してしまうのです。













県立医大病院:帝王切開経験者の自然分娩受け入れ中止 安全マニュアル作らず /福島

◇医療ミス訴訟、和解条件抵触も


毎日新聞 2009年8月26日 地方版

http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20090826ddlk07040133000c.html



 県立医大付属病院(福島市)で4月から、帝王切開経験者の自然分娩(ぶんべん)の受け付けをやめていたことが25日分かった。通常より子宮破裂などの危険が高い一方、産科医と婦人科医が計2人しかおらず、当直時の緊急の帝王切開ができないのが理由という。

 この分娩では95年、同市の幕田美江さん(42)が同病院で子宮破裂を起こし、帝王切開で出産した次女は脳性まひを負い00年に死亡した。幕田さん夫婦は、同病院のミスとして損害賠償を求めて提訴。今年2月に仙台高裁で和解した。

 条件にはインフォームドコンセントや、子宮破裂に速やかに対応できる体制を整えることなど再発防止マニュアルの作成が含まれた。結局作られず、同病院は「必要な医師の確保は当分先で、今は作る必要がないと判断した」と話した。

 夫の智広さん(43)は「和解したのは、今後は安全性が得られると信じたから。対策の検討もなくやめるのは改善とは言わない」と話している。今後、同病院の決定が和解条件に抵触しないか確認するという。【神保圭作】




>和解したのは、今後は安全性が得られると信じたから。



今の医療では

”やめる”

という形でしか

安全を保つことはできません。






VBACの場合、

子宮破裂率が500~1000例に1例あるのですから

当然、福島の大学病院では

ある一定の確率で

訴訟になって敗訴する、

ということです。





やって失敗したら多額の訴訟、

しかも負け確定、

という条件下で

”ど根性で治療しろよ、それが医者だろ”

と言われたら

私は黙ってそんな現場から身を引きます。




リスクが高い症例は回避、

というのが

福島妊婦死亡事件からの

大きな教訓になってしまいました。





一連の裁判で医師が理解したのは、

福島で医療をするのはたいへん危険

日本で産科医をやるのはたいへん危険

さらには、

VBACをやるのは医師免許をかけてやる必要がある

しかし福島ではVBACをやめることもできない

つまり、

福島で産科医をやるのは裁判と医師免許を失う勇気が必要

ということです。





やってもやらなくても怒られる、

というのは

DVのような状況です。








福島の産科医の方々、

致命的なリスクが

忍び寄ってきているのを感じませんか?


















(1)
■光と影 医療裁判は何を求めているのか? 「子宮破裂お産時に障害 病院側に7300万円支払い命令」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-152.html




















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■開業つれづれ:第2の夕張 泉佐野の”善政” 「“未管理妊婦”受け入れリスク」

>「未管理妊婦」という言葉をご存知でしょうか。



…?

いや知らないです。






”未管理妊婦”

とか言ってますが、

通称、

”野良妊婦”。














■「“未管理妊婦”受け入れリスク」

毎日放送 2009/08/20 放送
http://www.mbs.jp/voice/special/200908/20_22859.shtml


「未管理妊婦」という言葉をご存知でしょうか。

妊娠してから1度も診察を受けないまま、いきなり出産の時を迎える妊婦のことなんですが、ほとんどの病院がトラブルを避けるため受け入れようとしません。

そんな中、大阪にすべての妊婦を受け入れるという病院ができました。

そこでの密着取材を通じて、今の「妊婦」を取り巻く問題を取材しました。





~今年2月~

「がんばる時に、なるべく長くがんばろうか」

陣痛が始まって5時間が過ぎました。

「子宮内胎児死亡…。40週を越えているような…」

深刻な表情の医師。

「保険に入ってない」
「ソーシャルワーカーさんにも来てもらって」


当直日誌に残る、「未管理」・「自宅出産」の文字。

「育てる気がは?」
「ないと言ってる」

「授乳は?」
「していません」

すべての妊婦を受け入れる、日本初の画期的な診療を掲げる産婦人科。

しかし、日々妊婦と向き合う医師たちは、その異変を感じはじめています。


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大阪府南部の貝塚市。

地域医療の中核を担う市立貝塚病院は去年4月から妊婦検診は行うものの、お産は一切扱わなくなりました。

<患者>
「不安です。ずっと診てもらっている先生なので、今さらほかでも…」
「(Q.検診でなじみのある先生の分べんじゃないのは?)いないんですか?そうなんだ…。それはちょっと不安」

<市立貝塚病院・長松正章副院長>
「関わりのある人と一番大事な時に離れるのは辛いし申し訳ないが、こういうシステムでやっているので」

妊婦がお産をするのは、およそ5キロ離れた隣の市立泉佐野病院

去年4月から立ち上がった泉州広域母子医療センターです。


妊婦検診と婦人科は貝塚市民病院が、そしてお産はすべて市立泉佐野病院が担当します。

お産をひとつの施設に集約することで妊婦の受け入れ体制を強化し、産婦人科医の過重労働を少なくするのが狙いです。

<市立貝塚病院・長松正章副院長>
「今までは各病院5人で産科を行っていたが、それが10人になる。同じところを10人でまかなうのと5人でまかなうのは全然違う」

貝塚で検診を受けて泉佐野で分娩した患者さんも、いざお産を終えると…

「自分が不安に思っていたよりは、みなさんによくしてもらった」


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公立病院から産婦人科がなくなりつつある中、地域医療を守るためにできた新たなシステムですが、今、妊婦の変化に危機感を抱いています。

『未払い』と『未管理』です。


泉佐野病院では、毎日2人の産婦人科医が当直しています。

1人はかかりつけの患者を担当、1人は救急対応です。

産婦人科医の当直が2人いる病院はほとんどなく、様々な症状の患者が遠方からもやって来ます。

<市立泉佐野病院・荻田和秀産婦人科部長>
「半分の方は泉州だけでなく、大阪市内から受け入れている」

その中で深刻なのが、一度も病院で検査を受けたことがない「未管理妊婦」の搬送です。

病院の取材を始めて2か月、その女性は運ばれてきました。

「きのうの朝、破水なんだけど、本人はおしっこが出たと思っていたと」
「赤ちゃん?」
「2800。羊水は少ない。炎症が出ているのでしんどそう」

やって来たのは、30代の女性。

職場で破水し、別の病院から運ばれてきました。

陣痛がすでに始まっています。

女性は「未管理妊婦」。

妊娠何か月なのか、赤ちゃんの状態もまったくわかりません。

<医師>
「本人は妊娠はわからなかったと言っている。(結婚は)していない」


お腹の赤ちゃんと共に危険な状態で、すぐにお産の準備に入ります。

<お産の準備に入る荻田医師>
「下がりが悪い。何かいやな予感がする」

お産が始まります。

「ガンバレ、ガンバレ、ガンバレ」
「がんばってるよ。赤ちゃんも頑張ってるからな」
「うーん」
「赤ちゃん出ましたよ。おめでとうございます」

6時間後、男の子が産まれました。

しかし、泣き声が聞こえません。

仮死状態でした。

破水からしばらく放置していたため、汚染された羊水などを吸い込み、呼吸ができなかったようです。

駆けつけた小児科医が治療を始めます。

<小児科医>
「今ちょっと元気出てきたけど、詳しく様子を見ないといけない」

一命はとりとめましたが、すぐに集中治療室に入ります。

女性は、生まれたてのわが子を抱くことはできません。

<市立泉佐野病院・荻田和秀産婦人科部長>
加熟児かもしれない。予定日を越えているかもしれない」

なぜ、1度も検診を受けなかったのか。

その女性は、経済問題などをあげたといいます。

<医師>
「赤ちゃんは何も悪いわけじゃないし、次に同じことを繰り返さないでほしい」

普通に「おめでとう」と言えないお産は、医師も複雑です。

泉佐野病院には、こうした未管理の妊婦が去年だけでおよそ30人運ばれてきました。

なかには、分べんや入院費用を払わず赤ちゃんを置いて出て行く女性もいるといいます


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取材中、もう1人、自宅で出産したという未管理の妊婦が運ばれてきました。


お金がなく育児ができないという女性、病院の職員が面談を行います。

<職員>
「貯金は?」
<女性>
「全然なくて。働いてもいなかったので、全然ないんですけど。生活保護もらって、家を探そうかと」
<職員>
「生活保護は、働くことができない人がもらう制度」
<女性>
「子どもとは別々でもいい。一緒にいると、子どもを見ていないといけないし、仕事も探せなくなる」
<職員>
「自分に何ができるかを自覚してもらわないと。赤ちゃんが一番かわいそう」

結局、女性は赤ちゃんを乳児院に預けると言って退院していきました。

治療費の大半は親戚が支払ったといいます。

<市立泉佐野病院・荻田和秀産婦人科部長>
「産科病棟としては、ここで終わり。何もできなくなる。仕方のないこと…」


--------------------------------------------------------------------------------

しかし、「未管理妊婦」でも出産後、必死に子育てをしている人もいます。

仮死状態の男の子を産んだあの女性です。

「検診に行かなかったからオギャアと泣かなかったのかも。泣かないときは半分ダメかなと思った。本人もがんばったし先生のおかげ。本当に感謝している」

男の子は順調に成長していました。

「妊娠は気づいたけど、どうしようもなかった。どうしていいかわからないまま病院に運ばれて救急車で泣くばかりだった。産んでよかった。後悔はしていない」


--------------------------------------------------------------------------------
妊婦のたらい回し
が社会問題となる中、すべての妊婦を受け入れる病院は今や貴重な存在です。

しかし、未管理妊婦の受け入れはリスクが大きい上、財政難に直面する公立病院にとって大きな負担です。

<市立泉佐野病院・荻田和秀産婦人科部長>
「トラブルに巻き込まれたくないという病院の気持ちもある程度は理解できる。1次救急のお産を受けられるのはある意味幸せ。大阪にも同じような拠点病院ができればいいが難しい部分もある。ただうちの施設が損をしているとは思わない」

「生まれ来る命を救う」のは、産婦人科医の使命。

今、その根本が揺らいでいます。








「育てる気は?」

「ナッシング」



みたいな軽ーい報道になっていますが、

野良妊婦の現状は、

8割が出産費用を踏み倒し(2)、

子の死亡はなんと18倍、未熟児も4倍(3)、

という極めてひどい数字になっています。






これは、

妊婦による胎児虐待

とおなじ状況であり、

個人的には

マスコミは強く市民に啓蒙すべきことであり、

義務教育で教えるべき知識のような気がします。









それにもかかわらず

逆にマスコミは

「たらい回し」などと

医療機関のみを責める報道が

今でも(この記事でも)続いています。







ところで、

野良妊婦収容施設があるのは…、

ああ、泉佐野市ですか。

どっかで見たことありますね。

ここです↓






大阪・泉佐野市「破綻寸前」 早期健全化団体に確定


asahi.com 2009年8月25日22時34分
http://www.asahi.com/politics/update/0825/OSK200908250154.html


 大阪府泉佐野市は25日、地方公共団体財政健全化法で財政破綻(はたん)寸前とされる「早期健全化団体」になることが確定したと発表した。08年度決算で市全体の赤字を示す連結実質赤字比率が26.42%(基準17.44%)、将来負担する借金総額の財政規模に対する割合を示す将来負担比率が393.5%(基準350%)となり、基準を上回った。

 市は9月にも財政健全化計画の素案を議会に示し、議決を経て大阪府に提出する。歳出の削減に伴い市民サービスの低下も予想される。

 07年に成立した同法は財政状態の悪い自治体を、破綻状態の「財政再生団体」と、その手前の「早期健全化団体」に分け、国や都道府県が関与することで財政再建を確実に進めることを目的にしている。08年度決算に基づき、09年度から本格施行された。

 総務省によると、08年度決算はまだ集計しておらず、各団体に確定した自治体は把握していない。07年度決算にあてはめると、財政再生団体には北海道夕張市、早期健全化団体には泉佐野市を含む全国42市町村が該当したという。

 泉佐野市は関西空港の開港で税収が大幅に増えることを見込み、多額の借金をして宅地造成や市立病院の建て替え、下水道整備事業などに先行投資してきた。しかし、企業誘致が進まず、人口も伸び悩んだため十分な税収を得られず、危機的な財政に陥った。04年には財政非常事態宣言を出して、職員削減やごみの有料化などで財政再建に取り組んでいた。







こんなこと、

未収金をわざわざ作るような患者さんを

大阪からまでも集めているのですから

「認識が甘い」

と破綻第一人者の

夕張の村上先生に怒られることでしょう(笑)(4)。





>歳出の削減に伴い市民サービスの低下も予想される。




自分が借金でつぶれるのに

大阪の野良妊婦を

大量に受け入れているんですから、

さもありなん。






市民サービスの低下よりも

先にすることがあるような気がしますが、

そんなことも分からないから

きっと破綻するんでしょうね。








ま、ある意味、ものすごい”善政”をしているわけですが、

誰かが、あなたの右の頬を打ったなら、左の頬を向けなさい
(マタイ5章39、ルカ6章29)

的な境地なのでしょうか?

私には理解不能ですが。













(1)
■”野良妊婦の一例” 症例報告 「妊婦搬送拒否:分娩予約できず、臨月で10カ所以上拒否」
http://ameblo.jp/med/entry-10053051768.html

(2)
■悩まし「飛び込み出産」 費用踏み倒しも
http://ameblo.jp/med/entry-10045733277.html

(3)
■未受診で出産、高いリスク=子の死亡18倍、未熟児4倍-日本医科大分析
http://ameblo.jp/med/entry-10047777771.html

■「奈良戦線 余裕あり 産科医74人を酷使せよ」: 大幅追記あり
http://ameblo.jp/med/entry-10052331865.html

(4)
財政破綻した夕張の病院を復活させた先生です。

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(2008/05)
村上 智彦

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関連記事

■開業つれづれ:無意味な空港検疫 「新型インフル、空港検疫は効果小?…研究員分析」


あ、やっぱり?



現場の医師は

「あんなことやってもあんまり意味ないよね」

って、話をしてました。




あんなことに金をかけるぐらいなら

いま、

現場に金をかけてほしいものです。







新型インフル、空港検疫は効果小?…研究員分析

2009年8月26日13時17分 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090826-OYT1T00507.htm



 新型インフルエンザ対策として、厚生労働省が成田空港などで実施した検疫は、国内での感染の広がりを最大で半日ほど遅らせる効果しかないことが、オランダのユトレヒト大学の西浦博研究員(理論疫学)の研究で明らかになった。

 西浦研究員は、新型インフルエンザの感染力や診断の精度などに基づき、米東海岸から成田に到着する航空機に対する検疫の効果を計算した。その結果、入国を食い止めることができたのは感染者の2割に過ぎず、検疫を実施しても、およそ半日たつと、実施しない場合と同程度に感染が広がる計算になった。

 厚生労働省は「水際対策で準備時間を稼いだ」と主張しているが、西浦研究員は「成田などで実際に行われた自己申告に基づく検疫では、ウイルスの侵入を防いだり、その拡大を遅らせたりすることは難しい。本当に止めたいなら、渡航制限を実施し、流行国からの渡航者全員を潜伏期間中は停留させて、感染・発症の有無を見極める必要がある」と話している。







「新型インフル、空港検疫成功!」

とか厚労省が言っているのなら、

今後、H5N1とかが

出てきた時に同じことをすると

かなり痛い目にあうことになるでしょう。




あんなことに

金を出すぐらいなら

現場にマスクや消毒液を

配った方が100倍効果があると思いますが、

どうでしょう。




いま、

またマスクや消毒液が

入手困難になってきました。






医療機関ですらこの状況なのに

大手スーパーで

「手指消毒にご協力を!」

とか

消毒液がボロボロ置いてあるのをみると

持って帰りたくなります

(勿論そんなことしませんが)。







あるところにはあって、

ないところには全然ない、

問題なのは

必要なところに

回るはずのものまで

あまり必要のない所に回っているのでは?

という現状です。





いざとなったら

「供給不足のためマスク、消毒液、インフルキットは当院にはありません」

とか

表示しようかな

と思ったりもします。





日本政府は

効果のあるという

空港検疫でも

やっていてください。















関連記事

■開業つれづれ:“逆”地域格差? 「「一般病院」医師の月給に8万5千円の“逆”地域格差」

地域で格差があるから

「地域格差」。

まあ、これはいいです。





言葉の使い方として

とても違和感があるのが

“逆”地域格差。







”正”の格差があるから

”逆”の格差があると思うのですが?




記事からは、

”正”の格差

「都市部」給与 > 「地方」給与


”逆”の格差

「都市部」給与 < 「地方」給与

ということらしいですが、

感覚的におかしいですよね。





どの職業も”僻地に飛ばされたら高給”

というのはある程度あたりまえだと思いますけど

ちがうのでしょうか?










「一般病院」医師の月給に8万5千円の“逆”地域格差

2009年8月24日13時3分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090824-00000001-cbn-soci

「一般病院」医師の月給に8万5千円の“逆”地域格差

 全国病院経営管理学会がまとめた「病院給与・勤務条件実態調査」によると、「私的病院」のうち、
「地方」の「一般病院」に勤務する非管理職の医師の2008年7月の給与は、
「都市」の医師よりも8万5372円高い「逆地域格差」が生じていた。


 調査は昨年6-8月に実施。「08年7月分職種別給与」や「職種別年間給与」など6項目を774病院に質問し、153病院が回答した(回答率19.8%)。

 集計結果によると、病院に勤務する医師の08年7月の所定内・外給与は、平均96万3777円(平均年齢38.2歳)だった。経営主体別に見ると、厚生連、済生会、日赤関係病院を含む「公的病院」(9病院が回答)が93万7430円(34.3歳)、その他の「私的病院」(144病院)が97万1436円(39.3歳)。

 「私的病院」を最も多い病床種別に「一般病院」(123病院)と「精神病院」(21病院)に区分すると、「一般病院」の医師の給与は97万426円(39.2歳)、「精神病院」は97万8542円(40.5歳)だった。
 「一般病院」を地域別に見ると、東京都や医育機関所在地の「都市」(81病院)では95万1556円(39.5歳)、その他の地域を示す「地方」(42病院)では103万6828円(38.0歳)で、「地方」が8万5272円高かった。これに対し「精神病院」では、「都市」(9病院)が104万3362円(42.5歳)、「地方」(12病院)が96万4653円(40.0歳)で、都市が7万8709円高かった=表=。

 また、07年度の非管理職の医師の年収は、「公的病院」が1073万3000円(32.9歳)、「私的病院」が1311万5000円(39.7歳)。「私的病院」の「一般病院」が1287万4000円(39.5歳)、「精神病院」が1449万8000円(40.6歳)だった。


最終更新:8月24日13時3分






マスコミ的には

「都市部」給与 > 「地方」給与

が”正しい格差”で

地方が高給なんて!?

ということなのでしょうか?




大昔から医療では

僻地に行くと高給になるのは当然で、

都市部では給与が安くなってしまいます。

簡単な需要と供給の問題だと思ってました。




都市部には安くても働きたい人がいる。

僻地には高給を出さないとなかなか人は来てくれない。

単純な構造だと思うのですが、

感覚が違うのでしょうか?

私には、よく分かりません。



















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