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■シニアレジデントが犠牲に 「妊婦死亡:墨東病院当直は研修医1人 2人体制維持できず」

脳内出血の妊婦の受け入れ病院。

実は

最初に断ったのは「シニアレジデント」

のようです…。





産婦人科に進むつもりだったのでしょうか?







今回の報道で、

日本全国の

シニアレジデントは

当直することが

できなくなるかもしれません。







マスコミは

「電話を受け取った医師が”悪人”」

という姿勢で報道していますから、

シニアレジデントが電話を断っただけで

このような状況になっているのです。






…初期研修、後期研修中の方々、

どう思いますか?

電話を取って

「レジデントなので受けられません」

と言ったら、この有様…。






こんな怖い環境が

現在の日本医療なのです。








レジデントに頼っていた

産婦人科医の当直体制が

またさらに

厳しいものになるでしょう。








妊婦死亡:墨東病院当直は研修医1人 2人体制維持できず

毎日新聞 2008年10月23日 15時00分

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081023k0000e040072000c.html

 妊娠中に脳内出血を起こした東京都内の女性(36)が7病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、最初に受け入れを断った都立墨東病院(墨田区)の当直医は「シニアレジデント」と呼ばれる研修医だったことが分かった。10月は研修医が1人で当直する日が4日あったという。墨東病院は6月、シニアレジデント当直の場合は「原則として母体搬送の受け入れを制限する」と関連団体などに文書で通知していた。

 経営する都病院経営本部によると、墨東病院の産科は6月末に医師1人が退職したことから、当直2人体制を維持できなくなった。このため関係者に対し、7月からの土・日曜と祝日の当直体制について「1人当直である上に、シニアレジデント当直の場合もありますので、ハイリスク分娩(ぶんべん)への対応は困難」と、受け入れ制限を文書で伝えていた。

 シニアレジデントは2年間の初期臨床研修を終え、専門医を目指してさらに研修中の後期臨床研修医。都によると、今回受け入れを拒否した医師は免許取得から4年だった。

 こうした状況は今回の問題が発覚した後も変わっていないといい、都病院経営本部の谷田治・経営戦略担当課長は「何かしなければいけないが、これという改善策は現段階で思い浮かばない」と話している。【須山勉】







レジデントの先生、

もう、救急はやれませんね、

こんな経験したなら…。


>「1人当直である上に、シニアレジデント当直の場合もありますので、ハイリスク分娩(ぶんべん)への対応は困難」と、受け入れ制限を文書で伝えていた。



こんな状況なのに、

「レジデントなので受けられません」

っていう状況なのに、

マスコミの叩くこと、叩くこと…。








ここまでひどい日本医療の

状況が分かっているのに、

こんな叩き方をしたら、

だれも救急医療をやるような

後期研修医がいなくなってしまいます。









マスコミは

このように狂った論調を繰り広げています。




「妊婦死亡―救急医療にもっと連携を」 朝日新聞社説

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-462.html


「妊婦死亡:拠点病院なのに… 産科医不足、また悲劇」 毎日新聞

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-460.html


「それでも指定医療機関か」 スポニチ

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-459.html




>それでも指定医療機関か
>それでも指定医療機関か
>それでも指定医療機関か
>それでも指定医療機関か
>それでも指定医療機関か






…実情は医師がいなくて

研修医に頼った当直体制で、

レジデントが

電話を断ったら

「たらい回し」と

「それでも指定医療機関か」

と叩かれる…





そして、

この状況は決して

この病院だけではありません。




大都市の多くがすでに

そうなっているのです。




全国的な医療崩壊。

いよいよ大都市医療がつぶれます。





潰すのは

国と、

市民と、

そして

マスコミです。








関連記事

■最低の朝日新聞社説 「妊婦死亡―救急医療にもっと連携を」 …ここまで来ると何と形容していいかわかりません(笑)


朝日新聞は

今更ながらに

首都圏の救急体制の

脆弱さにビックリ、

という社説を書いてます(笑)。




何周遅れているんだ?

この社説(笑)?


>大都会の救急医療に、ぽっかりと大きな穴が開いているようだ。





現場から言わせてもらえば、

朝日新聞のおつむに、ぽっかりと大きな穴が開いているようだ。

と言わせていただきたいです。





あれだけ

現場の医師が大きな声で

「医療崩壊」

を叫んでも

まったく聞いてなかったんですね、

マスコミさん…。





三文役者の

「はじめて聞いてびっくりです」

みたいな

リアクションには

何と形容していいのやら…。






>知恵を絞ることはすぐにでもできる。



おまえら、

バカか???





医療関係者が

知恵を絞っていないとでも?








たしか都立墨東病院を

離職したのは

かの”東大産婦人科”のはず。

(未確認情報です。違っていたらごめんなさい)





東大医学部にたいして

”おめーら、知恵絞ってねーナ”

とわめいているは

どこのどちらの方ですか(笑)?






朝日新聞

社説

知恵を絞ることは簡単

って、書くぐらいですから、

ものすごい”知恵を絞って”

今の日本の医療崩壊に

立ち向かうだけの

”すげー知恵の絞り方”

をしているんでしょうね(笑)。





そうでなければ、

酔っぱらいの暴言と一緒です。











朝日新聞社説

妊婦死亡―救急医療にもっと連携を 

asahi.com 2008年10月23日(木)
http://www.asahi.com/paper/editorial20081023.html

 大都会の救急医療に、ぽっかりと大きな穴が開いているようだ。

 東京都内で、具合が悪くなった出産間近の36歳の女性が七つの病院に受け入れを断られた。約1時間15分後に病院に運ばれて出産したものの、3日後に脳内出血で亡くなった。

 同じようなことが一昨年、奈良県でもあった。入院中の妊婦が重体になり、転院が必要になったが、隣の大阪府も含めて19病院に受け入れを断られ、やはり脳内出血で亡くなった。

 背景には、全国的な産科医不足がある。急な患者を受け入れる余力が、医療機関に乏しくなっているのだ。

 それにしても、医療機関がたくさんあるはずの東京で、と驚いた人も多かったのではないか。厳しい条件の中でも、なんとか急患を受け入れる態勢をつくるにはどうすればいいのか。今回起きたことを点検し、今後のために生かさなければならない。

 亡くなった女性は下痢や頭痛を訴えた。かかりつけ医の手に負えないことから、受け入れ先を探した。

 最初に連絡したのは、危険の大きい出産に24時間対応するために都内に9カ所置かれている総合周産期母子医療センターの一つ、都立墨東病院だ。

 ところが、墨東病院では産科医が減ったため、7月からは週末や休日の当直医は1人になり、急患の受け入れが原則としてできなくなっていた。

 この日は土曜日だった。1人だけの当直医は受け入れを断り、他の病院を紹介したという。紹介した病院にも「空きベッドがない」などの理由で次々に断られ、墨東病院は2度目の依頼で医師を呼び出して対応した。

 総合周産期母子医療センターは最後のとりでだ。そこが役割を果たせないようでは心もとない。産科医不足という事情があるにしても、東京都には急患に備える態勢づくりにさらに努力してもらいたい。

 いくつもの病院で受け入れを断られた背景には、都市圏ならではの要因もある。地方と違って医療機関が多いため、ほかで受け入れてくれると考えがちなのだ。

 そうした考えが、危険な出産に備える医療機関のネットワークが必ずしも十分には機能しないことにつながる。医療機関同士でもっと緊密に連絡を取り合うことに加え、ネットワークの中で引受先を探す司令塔のような存在をつくることも考えたい。

 もう一つ大切なことは、全く別々に運用されている産科の救急と一般の救急の連携を強めることだ。産科の救急で受け入れ先が見つからないときは、とりあえず一般の救急部門で受け入れる。そうした柔軟な発想が必要だ。

 医師不足を解消する努力はむろん大切だが、病院や医師の間で連携に知恵を絞ることはすぐにでもできる。






さらに

朝日新聞の対策が

無知をさらけ出してます。



>もう一つ大切なことは、全く別々に運用されている産科の救急と一般の救急の連携を強めることだ。
>産科の救急で受け入れ先が見つからないときは、とりあえず一般の救急部門で受け入れる。そうした柔軟な発想が必要だ。



産婦人科で

「脳内出血の恐れのある妊婦」

で救急コールかけているのに、

>とりあえず

来てもらって、

「一般救急で横にさせる」

のが

朝日新聞の知恵?





そんな

どこぞの発展途上国のような状況が

>そうした柔軟な発想

???


バカにするのもいい加減にしろ!!!






そんなことしたら、

今回できた1時間での搬送が

また同じ手順で

「脳外科+産婦人科」を

探して、実際の治療まで

何時間もロスすることも

わからないのですか?








なんだかね、

最近ではマスコミの

あまりの頭の弱さに

砂漠に水をまいている気分ですよ…。







こんな思い付きの社説、

感情論で書いただけで、

あまりにもレヴェルが低すぎて、

あまりにも現実とかけ離れていて、

何と形容していいのかわかりません。
















関連記事

■マスコミが叩き潰す産科救急 「妊婦死亡:拠点病院なのに… 産科医不足、また悲劇」

毎日新聞は

自分で奈良県の産科医療を

叩き潰し、

今度は都心の産科救急も

叩き潰すのが目的のようです(笑)。





ずっと変わらず、

妊婦の脳内出血の致死率は

非常に高いのですが(1)、

あたかもマスコミは

「すぐに運べば救命できた」かのような

報道を続けています。




さらには、

毎日新聞社は

同じ論調を繰り返します。

 >医師不足を背景とした同様のケースはこれまでも相次いでいる。


なんて、

自分が奈良県南部の

産科医療を壊滅させた

毎日新聞さんが

自分を棚に上げて

しれっというところが

信じられません。











妊婦死亡:拠点病院なのに… 産科医不足、また悲劇

毎日新聞 2008年10月22日 12時28分(最終更新 10月22日 13時20分)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081022k0000e040061000c.html

 都心の救急医療体制のほころびが浮かび上がった。妊娠中に脳内出血を起こして亡くなった女性の受け入れをいったん断った東京都立墨東病院(墨田区)は、リスクの高い妊婦に対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、産科医不足で救急搬送の受け入れを制限していた。繰り返される悲劇はどうすれば防げるのか。専門家からは「医師不足解消のため、都や国全体の問題として取り組む必要がある」との声が上っている。【樋岡徹也、関東晋慈、中村牧生】

 墨東病院によると、昨年末に産科の常勤医1人、今年6月に研修医1人が退職し、医師が計6人となった。このため、7月から土日と祝日のセンターの当直医を本来の2人から1人に減らし、周辺の病院に週末の受け入れの協力を求める文書を配布していた。

 脳神経外科非常勤医員の経験もある坂本哲也・帝京大教授(救急医学)は「
(都内9カ所の)周産期センターの機能を果たせなくなるという状況にまでなるのなら、社会の安全を保証できない。
東京都の福祉行政の責任を問題にするしかない。産科医師が仕事をしやすくなる環境作りが欠かせない」と指摘する。

 三鷹市の杏林大学医学部付属病院で1、2次救急医療の責任者を務める松田剛明准教授(救急医療)は「妊婦の急変には救急医に加えて産科医の協力が不可欠」と指摘。しかし、産科医は全国的に不足しており十分な当直態勢を組めない状況で、「無理して受け入れて死亡した場合、病院や医師が訴訟を起こされて負ける懸念もある」と話す。

 医師不足を背景とした同様のケースはこれまでも相次いでいる。

 奈良県大淀町立大淀病院では06年8月、分娩(ぶんべん)中に高崎実香さん(当時32歳)=奈良県五條市=が意識不明となり、19病院に受け入れを断られて緊急搬送先の病院で亡くなった。

 高崎さんの義父憲治さん(54)は「東京にはいくらでも病院がありそうなのに、このようなことが起きて驚いている」と繰り返される悲劇を憤った。そのうえで「搬送先が決まらない間、家族らはやきもきしたことだろう。救急に対応する病院は、無駄だと思わず、医者の数にゆとりを持たせるべきではないか」と指摘した。

 ほかにも07年8月には下腹部痛を訴えた奈良県の妊婦が病院に受け入れを断られ、救急車で大阪府内の病院に運ばれる途中に死産。同年12月には嘔吐(おうと)などを訴えた大阪府の女性(当時89歳)が30病院に受け入れを断られ、収容先の病院で死亡。今年に入っても、1月に胸痛を訴えた東京都の女性(当時95歳)が、11病院から受け入れを断られ死亡している。

 ◇「あってはならないこと」…石原都知事
 妊娠中の女性が7病院から受け入れを断られ、死亡した問題で、石原慎太郎都知事は22日午前、報道陣の質問に「初めて聞いた。あってはならないこと。そういうことがないように(救急医療体制を)作っているのに。なお調べて対処します」と答えた。【須山勉】






マスコミの本音は、

「東京までまずいのかよ、おい。

本気で救急やれよ」

という勢いで医療を叩いているんでしょう(笑)。





すでにこのような現象は

以前から言われていたことです。






そして

マスコミが叩けば叩くほど、

そして

司法が

「働きすぎるのは医師のせいで

国も病院も知らないし、

労働基準法なんか関係ないよ」

という限り、

医師は救急をやれなくなっていくでしょう。




現時点の救急現場は、

たとえ、やる気があっても

あまりに現場がひどすぎて

やる事ができない、

という次元に来ています。






(1)
産科医療のこれから
妊娠・分娩時の脳出血
http://obgy.typepad.jp/blog/2007/09/post_bc04.html



でも、

この論文、マスコミの方には

理解できないのでしょうね。

たぶん。



>この27症例中,救命可能な症例は1例のみであった1)。

と書きぬいておきます。

いいですか?

マスコミさん?




27人の妊婦の脳内出血がいて、

助けられそうなのは

たった1人

というのが今までのデータです。





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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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