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■なんじゃこりゃ? 「大野病院医療事故:医師の懲戒処分取り消し ”事故調報告書は訂正せず”」


>大野病院医療事故:医師の懲戒処分取り消し
>事故調報告書は訂正せず


…?

何のことやら

よくわかりませんが(笑)?




>「判決は多数の専門家の鑑定や証言に基づき裁定されたもので、精密で客観性が高い」


しかし、相反する内容の

事故調査委員会の報告書についても、

>事故調の報告書について、尾形局長は「再発防止の観点から検討されたもので、見直しは適当でない。資料を集め専門家が判断したもので、当時は適正なものだった」

って、それはないのではないですか?





現に、K医師の上司である教授が

「この報告書は訂正すべき」

と言っていたわけですから。




それを

「賠償を出すためにこう書くしかない」

と押し切られたのが

そもそもの福島事件の始まりです。


















大野病院医療事故:医師の懲戒処分取り消し 事故調報告書は訂正せず /福島

毎日新聞 2008年10月2日 地方版
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20081002ddlk07040189000c.html

 ◇県、民事上の賠償責任検討

 県立大野病院で04年に起きた医療死亡事故を巡り、裁判で無罪が確定したK医師(41)の懲戒処分(減給)が1日、約3年を経て取り消されることになった。一方で県は、事故調査委員会の報告書を「当時としては適正だった」として見直さず、死亡した女性患者側への賠償責任を改めて検討する方針を明らかにした。

 この日、県庁で記者会見した尾形幹男・県病院局長は「判決は多数の専門家の鑑定や証言に基づき裁定されたもので、精密で客観性が高い」と、05年の処分を取り消した理由を説明した。

 他方、事故調の報告書について、尾形局長は「再発防止の観点から検討されたもので、見直しは適当でない。資料を集め専門家が判断したもので、当時は適正なものだった」と語った。賠償責任については「刑事と民事が同じ結論になるとは限らない。判決全文を検討し、弁護士とも相談し精査する必要がある」とした。

 K医師は弁護団を通じ「名誉が回復されうれしく思う。心機一転、地域医療に貢献できるように努力したい」とのコメントを発表した。K医師は今月中旬から、会津中央病院(会津若松市)で産婦人科医として復帰する予定。【松本惇】










ねじれをそのままにしておけば、

それだけ

産科医療のゆがみを象徴しているように

思えてしまいます。






賠償を出すための

詭弁としては

あまりにひどいやり方なのでは

ないでしょうか?








こんな福島県の方針を見て

よろこぶ産婦人科の先生が

いるとでも思うのでしょうか?







県がこんなことをやっているようでは、

福島県から

産科医が消滅するのも

時間の問題かもしれません。





関連記事

■このタイトルって… 「帝王切開死「無罪」医師の減給取り消し」

タイトルの

>帝王切開死「無罪」医師

っていうのはいかがなものでしょう?

読売さん?



「帝王切開死」

だが

「無罪」

になった(なってしまった)

「医師」

のように読めるのは

私だけでしょうか。










帝王切開死「無罪」医師の減給取り消し

2008年10月2日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081002-OYT8T00233.htm

 福島県立大野病院で2004年に帝王切開手術を受けた女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、県病院局は1日、業務上過失致死罪などに問われ、無罪判決が確定した産婦人科医Kさん(41)の減給処分(1か月、10分の1)を取り消した。

 病院長への戒告処分も取り消した。

 同局は05年6月、専門家による事故調査委員会の報告書を基に、Kさんを処分した。しかし、8月の無罪判決を受けて再検討し、判決の方が精密で客観性が高いとして、処分を取り消すことにした。





徹頭徹尾、

医師が実名報道され続けていますが、

このようなマスコミの対応こそが

医療の委縮を生んでいるのではないでしょうか?




当ブログが

ずっと匿名で記載しているのは、

ちょっとだけそんな風潮に

反感を持っているからです。







わけもなく医師だけ

実名報道され続けることは

「医師叩き」

であり、マスコミがいくら

「実名報道することの方が重要」

と言います。



しかし、

より大変なことをしたマスコミ人や

役所の方が匿名のままなのに

医師だけが名前をさらされるのは

いかがなものでしょう…?




そして、

医師は医療の前面から、

激しい救急現場や、

多くの騒音のある産科や小児科、

外科系の修羅場から

消えていくのです。






音も立てずに。




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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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