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■開業つれづれ:「診療報酬改定:0・004%増ってなに? 「勤務医の待遇改善1200億円 「在宅」充実は1500億円」

診療報酬の改訂が

決まりました。



”0・004%増”ってなめてますよね。

統計学的な有意差、ないです。



同日再診の2科目は

クリニックには関係ないことですが、

総合病院にはうれしいことかもしれません。




3科以上受診した患者さんから

どこが初診を取って、どこが2科目の再診料を算定するか

病院内でいろいろな駆け引きありそうです。




あと、

>★医師が成分名で処方し、薬局が後発医薬品を使いやすくした場合に加算(処方箋1回20円)

が色々と議論を呼びそう。



正直、代表的な薬の名前ではなく、

成分名で書かれると

他の医師の処方箋って

訳が分かりません。






大病院では、

出張医「この薬出しますね」



薬局「ジェネリックに替えておきますね」



病名は先発だけをつけておく。



ジェネリックでは適応病名がなくてばっさり切られる。



大病院の大損で勝手にジェネリックに替えた薬局と大げんか。


ということがちらちら聞こえてきています。




いっそ成分処方のほうが

ましかもしれませんが、

あまりにひどいゾロをだす

薬局もあったりして

困っています。





診療報酬改定:勤務医の待遇改善1200億円 「在宅」充実は1500億円

毎日新聞 2012年2月10日 東京夕刊

http://mainichi.jp/select/science/news/20120210dde001010006000c.html


 厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は10日午前、12年度の診療報酬改定案をまとめ、小宮山洋子厚労相に答申した。病院勤務医の負担軽減に1200億円、6年に1度の診療・介護報酬の同時改定を踏まえ、介護との連携強化や在宅医療の充実に1500億円を重点配分するほか、医療費抑制の観点から入院の長期化につながる対応については報酬を引き下げることなどを盛り込んでいる。一部を除き4月から実施される。

 12年度の診療報酬改定は全体で0・004%増。手術料など「本体部分」の増額で得られる約5500億円のうち、4700億円を医科に配分する。歯科は500億円、調剤は300億円。

 1200億円を充てる勤務医の負担軽減策として、同じ病院で二つの診療科を受診する患者への治療に対し、2科目でも再診料を請求できるようにする。これまで再診料は、最初に受けた診療科のみ満額の690円を請求できたが、4月からは2科目でもほぼ半額の340円を求められるようにする。

 また1500億円を投じる在宅医療の充実では、常勤医師が3人以上で往診やみとりに一定の実績がある在宅療養支援診療所(病院)に関し、緊急時・夜間の往診料を引き上げる。現在6500円の緊急加算を8500円などとする。

 医療費抑制に向けては、金曜に入院したり、月曜に退院したりする患者の割合が4割を超す病院の土、日曜の入院基本料を減額する。金曜の入院や、月曜の退院では、診療のない土、日をはさんで入院期間が長くなるためだ。金曜の入院などを減らし、入院日数の短縮を促す。

 このほか、がん治療など新しい医療技術の導入に2000億円を充てる。

 政府は10年度の前回改定時、病院勤務医への配分を手厚くする目的で、あらかじめ財源4800億円のうち4400億円を入院医療に充てるとの大枠を決め、公表した。しかし、今回は開業医を中心とする日本医師会などの反発に配慮し、配分割合の公表を見送った。【山田夢留】

==============

 ◆12年度診療報酬改定の主な項目
 ◇救急、外科、産科、小児科などの勤務医の負担軽減

★小児に特化した特定集中治療室管理料(7日以内=1日15万5000円、8~14日=同13万5000円)

★容体の落ち着いた患者を一般病棟で受け入れ、患者の集中を避けた場合の加算(1日1500円)

★救急外来の患者に重症度に応じて優先順位付け(トリアージ)を行った場合の実施料(1000円)

★同病院で2科目の再診料(340円)を算定可能に

・患者からの電話に24時間対応する診療所の初・再診料の加算引き上げ(30円→50円)
 ◇医療と介護の役割分担、連携強化、在宅医療充実

・常勤医師数や往診・みとり実績が一定以上の在宅療養支援診療所(病院)は、緊急時・夜間往診料引き上げ(緊急時6500円→病床あり8500円、病床なし7500円など)
 ◇医療費の適正化など

・金曜入院や月曜退院が4割超の病院は土日の入院基本料を8%減額

・午前中退院が9割超の病院で、30日以上入院した患者が退院日に高度な治療を行わない場合は退院日の入院基本料を8%減額

薬局での後発医薬品の使用促進(後発医薬品を調剤した割合が22%以上は50円、35%以上は190円など)

★医師が成分名で処方し、薬局が後発医薬品を使いやすくした場合に加算(処方箋1回20円)

 ※★は新規






今年の改訂は

どうなることでしょう。

0・004%増の効果

ってあるんでしょうか。








■開業つれづれ:「診療報酬改定 日歯幹部の前で次官に“指示” 小沢幹事長「参院選わかってるな」」

自民党候補を擁立した日医は

コテンコテンにやられて、

歯科は久々の診療報酬アップに沸いた、

というのがH22の診療報酬改定です。






小沢節炸裂の診療報酬改定、

というわけです。






ここまでわかりやすく

鳩山首相を操る

黒幕政治をやってもらうと

時代錯誤もいいところですが、

なんの計画性もなく医療の方針を

決めていくことに

どうしようもない医療に対する

あきらめの雰囲気が漂います。









診療報酬改定 日歯幹部の前で次官に“指示”

小沢幹事長「参院選わかってるな」


2010年5月10日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-05-10/2010051001_04_1.html



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 目前に迫った参院選にむけ、与党・民主党による業界団体への露骨な締め付けが行われていることが、本紙の取材でわかりました。巨大与党の権限をアメとムチのようにつかって、選挙協力を求める民主党の姿勢に、関係者からは怒りと困惑の声が広がっています。(矢野昌弘)


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 「小沢さんからどう喝に近い言葉で『夏の参議院選挙のことはわかっているでしょうね』と言われた」

 東日本地域のある歯科医師会会長は、ホテルで面談した小沢一郎幹事長から強圧的な態度で要請を受けたと、周辺に語りました。

 自民党を支援してきた業界団体の中でも、日本歯科医師会(日歯)や日本医師会は資金面、集票力ともに有力な団体です。民主党は、その切り崩しに躍起です。「会長は、『言われるべくして言われた』と受け止めているようだった」と、歯科医師会関係者は話します。

 民主党が切り札にするのが、今年度の診療報酬改定で医科本体は1・74%のアップだったのにたいし、歯科本体では2・09%引き上げたことです。

 民主党国会議員と東日本の地方都市の歯科医師会が開いた懇談会。この席で、

小沢氏側近の国会議員は「診療報酬改定の内幕」

と言って、こんな話を得意げに披露しました。

 ――国会内の民主党幹事長室に大久保満男会長はじめ日歯の幹部が訪ねてきた。

小沢幹事長は、

日歯幹部がいる前で、

水田邦雄厚生労働事務次官に電話をかけ、

「医科よりも歯科の改定率をあげるように」

と言っていた。

 この民主党議員は「この電話が今回の改定に反映した」と示唆した――。

 民主党では、各団体の陳情を党幹事長室が一元的に受け付けるというシステムをとっています。

“小沢詣で”

とも揶揄(やゆ)され、小沢一郎幹事長への権力集中が指摘されています。

 懇談会に同席した歯科医師は「組織内候補を自民党から擁立することになっていた

日本医師会

は、診療報酬改定などを審議する

中医協の委員を外されるハメ

になった。我々にたいしても『協力しなければこうなるよ』という暗黙のメッセージだ。

診療報酬が与党幹事長の胸先三寸で決められるのは恐ろしい

」と話します。

 こうした動きに合わせるように、日歯の政治団体、日本歯科医師連盟は1月、全国の会員向けにアンケート調査を実施。「民主党の歯科医療政策に今後期待しますか」などの設問からは、民主党支持への“地ならし”とも言える動きがうかがえます。

 民主党が全国で行っている業界への締め付け工作。民主党国会議員から、協力要請を受けたある業界団体の役員は、こう民主党の強引なやり方を批判します。

 「アメとムチを使えば、業界団体がすり寄ってくるだろうという手法は、自民党と変わらないではないか」







結局、政治の具にされるだけで、

本当に医療を考えているわけではない、

ということなんでしょう。




勝ち誇った小沢氏側近も

今回の参議院選挙の結果には

青ざめることになるかもしれません。






なお、当ブログは

いかなる宗教、政治団体も

支持しておりません。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。






■開業つれづれ:早速攻略 「明細書発行体制等加算」 届け出について・ついでにPDF書類も攻略

4月1日に義務化された

領収書+明細書を

出してびっくりした病院関係者も

多かったのではないでしょうか。



患者さんに渡す

領収書、明細書

すごい枚数が多い!!





本日当院外来で

多い人は

A5領収書1枚に

A5明細書3枚の4枚を受け取っていました。



これを10円で義務化なんて

ぜってー、赤字。




さらに再診料も値下げされて、

めちゃくちゃ細かい明細書に

クレーマーまで呼び寄せる要素を入れて

現場の負担だけ増やした完全な愚策

です。





領収書は全員に渡す、

ほしい人だけに明細書は無料で出す、

というのならわかりますが、

こんなに紙の無駄遣い、

どうにかならないものでしょうか?








まずは、

A5用紙を使っているクリニックの方、

一時的な用紙不足が起きるかもしれませんので

A5用紙の買い置き

をしておいたほうがいいと思います。






そして、

「明細書発行体制等加算」 届け出について

情報を集めてみました。






「明細書発行体制等加算」 届け出

に関しては、

4月14日までに届け出が終わると

さかのぼって

4月1日からの算定が可能です




逆に言うと、

4月14日までに出さないと

算定できないということです。




正直、

発行を義務化されたのに

届け出ないとお金は出さない

というのはおかしい、

と思いますが、

お役所仕事ですのでクリアするしかありません。









平成22年度診療報酬改定に係る通知等について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/index.html


のなかにある


医療費の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/dl/index-063.pdf

が概略です。







前回(1)も取り上げたように、

この中に、必須条件の一つ

院内掲示例

(お役所っぽい、自分を正当化しているひどい例)

が載っています。

ご参考にしてください。











5(2)基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知) 平成22年3月5日
保医発0305第2号


本文(PDF:160KB)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/dl/index-046.pdf



こちらに届け出の方法の

詳細があります。



第2 届出に関する手続き
1 基本診療料の施設基準等に係る届出に際しては、特に規定のある場合を除き、当該保険医療機関単位で行うものであること。

2 「基本診療料の施設基準等」の各号に掲げる施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関の開設者は、当該保険医療機関の所在地の地方厚生(支)局長に対して、別添7の当該施設基準に係る届出書(届出書添付書類を含む。以下同じ。)を正副2通提出するものであること。なお、国立高度専門医療研究センター等で内部で権限の委任が行われているときは、病院の管理者が届出書を提出しても差し支えない。


6 届出の要件を満たしている場合は届出を受理し、次の受理番号を決定し、提出者に対して副本に受理番号を付して通知するとともに、審査支払機関に対して受理番号を付して通知するものであること。なお、入院基本料等区分があるものについては、区分も付して通知すること。

夜間・早朝等加算(夜朝)第号

地域医療貢献加算(地域貢献)第号

明細書発行体制等加算(明細)第号

地域歯科診療支援病院歯科初診料(病初診)第号


(以下略)

7 各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。なお、平成22年4月14日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができるものとする。





つまりは、

保険医療機関の開設者

が、

所在地の地方厚生(支)局長


宛てに

別添7の当該施設基準に係る届出書



正副2通提出

すること、

というのが必須条件です。




で、書類自体はこちら。



様式(PDF:2,474KB)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/dl/index-044.pdf




基本診療料の施設基準等に係る届出書 (83-86P.)

様式2の2
明細書発行体制等加算の施設基準に係る届出書添付書類(89P.)





まさか届け出る人が

当ブログ読者にいるはずがない

とは思いますが、

一応、24時間奴隷縛りの

地域医療貢献加算

というのも載せておきます。





様式2
地域医療貢献加算の施設基準に係る届出書添付書類(88P.)






ここで、

お役所の書類はPDFが多いことに気付きましたか?

そうです。

PDFを制する者は書類を制する。






ということで

ついでにPDFに

直接書き込めるソフトについても

考えてみましょう。







なんと言っても

PDFに直接書き込めると

とっても便利。






フリーソフトでは、

PDF-XCHANGE VIEWER
http://www.forest.impress.co.jp/lib/offc/document/pdf/pdfxchange.html

とか使ってみようかな

(上のはたしか日本語化されてます)、

なんて思ったりします。





ただ、PDF-XCHANGE VIEWERでは

上限以上の機能を使うと

DEMOスタンプ

というのを文章上端に

押されてしまいます。




一生懸命作った書類に

へんちくりんなスタンプが押された

プリントアウトになって

どうにもならずガッカリ、

という経験をした方もあるかと思います

(…私だけ?)。





さて、名をはせたクセロPDFは

会社を身売りして一体どうなったのかな、

とかいろいろ思っていました(2)。

へー。時代は変わりますね。







うーん、

と考えていたら、

ピン!

ときました。

というか、

すっかり忘れていましたw。



ScanSnap S1500(3)は

A4の書類を

連続コピーするようなスピードで

どんどんPDFを作ってくれます。



特に開業した人なら、

大量の書類に悩まされますが、

私は保健所の書類で自分に関係のないようなものは

どんどんScanSnap S1500でPDFにして

そのあと捨てています。






大半は二度と目にしませんし、

万が一必要だった場合でも、

ほとんどすべての書類をPDF化してますので

バックアップ率はほぼ100%。

必要ならプリントアウトもできますので、

とっても便利です

(大抵は、飲み会の案内とか、

どこにしまったか忘れて

直前にあわててプリントアウトしてるぐらいです)。






なんと、

そのScanSnap S1500に

Adobe Acrobat 9 Standard が

同封されています!!


通常価格3万円以上の

PDFを操る最終兵器

Adobe Acrobat 9 Standard

が4万円台のScanSnap S1500に

ついていること自体、

素晴らしいことです。





というわけで、

すっかり忘れていた

ScanSnap S1500同封の

Adobe Acrobat 9 Standardを

インストールして

直接、書類に書き込んで

文章を作成しました。





書き込みをそのまま保存できますし、

何回でもPDF書類を

修正、印刷できるのは

すごい重宝します。







ちなみに豆知識。

チェックのレ点を入れたいときは、

文字コード「0252」入力でもいいのですが

(好きな方は調べてみてください)、

Marlettフォントで

「a」か「b」と入力

が便利だと思います。




PDFの場合、

チェックボックスにレ点を入れる作業が

一気に楽になると思います。








どうせ義務化されたのなら

すぐに申し込みしてみましょう。



ついでに時間があれば

PDFをちょっとだけ使いこなしてみましょう。



以上、ご参考になりましたら幸いです。













(1)
■開業つれづれ:「明細書発行体制等加算」について: 追記あり
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1335.html


(2)
2009年6月15日 アンテナハウス株式会社
http://xelo.jp/news/press/2009/090615.html

「クセロPDF」、「瞬簡PDF ZERO」、「クセロReader ZERO」配布終了のお知らせ

アンテナハウス株式会社(本社:東京、社長:小林徳滋、資本金:4,000万円)は、去る2009年4月24日、株式会社クセロのほぼすべての事業を譲り受け事業を継続しています。このうち、クセロが配布しておりました「クセロPDF2」、「瞬簡PDF ZERO」、「クセロReader ZERO」などのすべてのフリーソフトについて、7月中旬をもちまして配布を終了する運びとなりましたのでお知らせいたします。



(3)デスクワークに必須アイテム、ScanSnap S1500

クリックするとアマゾンに飛びます。

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最近のレヴューでは

動画もついてます。

ぜひ見てみてください。



このPDF作成スピードは

驚異的だと思いませんか?

もう、私は手放せません。


■開業つれづれ:ScanSnap S1500 医学論文スキャントライアル 日本語論文 和英混在文
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-985.html

■開業つれづれ:FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500 きました!
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-970.html





■開業つれづれ:「開業医電話相談「24時間」義務付けは見送り 診療報酬改定で厚労省」


ネタ元は

耶馬苦痢陰弔さん

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1316.html#comment10035

です。いつも大変お世話になっております。







24時間、開業医が電話対応しろ、

そうしたら30円再診料上乗せしてやる、

という狂った料金制度。




考えてもみてください。

ほかの業種で、

たった30円の値上げで

24時間コールセンターにつながるような

素晴らしいサービスってあります?




医療だけ、30円アップで

専門医の24時間バックアップ付き、

って明らかに間違っている

料金設定だと思いませんか?







当たり前のことを

当たり前に言っているだけなんですが、

それでもマスコミの

医師に対する風当たりは

きついままです。







開業医電話相談「24時間」義務付けは見送り 診療報酬改定で厚労省


産経ニュース 2010.3.2 01:00
http://sankei.jp.msn.com/life/body/100302/bdy1003020101000-n1.htm


 長妻昭厚生労働相ら政務三役は1日、平成22年度の診療報酬改定で導入される休診時間帯に開業医が行う電話相談サービスについて、当初予定していた24時間対応の義務付けを見送る方針を固めた。開業医が電話相談に24時間応じることで救急病院の負担軽減を狙ったが、

開業医から「負担が大きすぎ、通常の診察に影響が出る」

との批判が相次いだため方針転換した。

 患者は新サービスを始める開業医に対し、再診時には常に上乗せ料金(地域医療貢献加算)を支払う仕組みとなるが、緊急時に電話相談できなくても上乗せ料金を支払わなければならなくなる可能性もある。

 新サービスは、深夜や休日に軽症患者が救急病院に集中することを避けようと、開業医に救急の初期対応の役割を担ってもらうことが目的。開業医が主にかかりつけ患者を対象に、診療時間外に電話で症状や処方薬の問い合わせに応じたり、重症の場合は近隣の救急病院を紹介したりする。時間外対応を行わない都心のビル内診療所で診察する開業医の報酬を減らす狙いもある。

 ただ、上乗せ料金を患者へ請求できる条件として、厚労省が「24時間の電話相談対応」を義務付けようとしたことに地域の開業医や医師会が猛反発。厚労政務三役はこうした声に配慮して義務付けを見送り、

救急患者の多い午前0時ごろまでの対応



地域の複数の開業医で分担して電話相談に応じる

場合などでも「上乗せ料金」の請求を認める方向で調整することにした。

 今回の診療報酬改定では、勤務医との収入格差是正などを目的に開業医の再診料が20円引き下げられることになっており、開業医は新サービスで上乗せ料金の30円を得られると、差し引き10円の増収となる。










携帯電話の会社に聞いてください。

「月30円上乗せしたら、24時間の電話対応してくれますか?」

新聞の販売所に聞いてみてください。

「月30円上乗せしたら、24時間の電話対応してくれますか?」

保険会社に聞いてみてください。

「月30円上乗せしたら、24時間の電話対応してくれますか?」






それを

医師に向かってやれ、

と言っているわけです。








>救急患者の多い午前0時ごろまでの対応

>地域の複数の開業医で分担して電話相談に応じる

そんなことまでやって

30円必要になるクリニックは

全体の3割、

と厚労省は見ています。





なぜなら、

クリニックの3割は赤字だからです。

赤字の開業医の多くは

非人道的な30円加算を

たった一人で行わなくてはいけないでしょう。

普通のクリニックは医師一人だけでしょうから。





逆にもしも、

看護師などのスタッフの対応でもいいのなら、

人件費で30円なんてお金は

一瞬で吹き飛ぶでしょう。







逆に、良心的に電話対応していたクリニックは

これを機会に対応をやめることでしょう。

30円取る=電話対応の義務がある

ということです。




現時点でも

まったくお金を取らずに

電話対応をしている先生も多くいます。

それは患者さんを思っての

善意で行っている行動です。





それに対して国は

医師の前に30円を投げ出して、

これで常時仕事としてやれ、

と言ったわけです。






国やマスコミが、

医師の医療に対する真摯な態度を

土足で踏みにじっていきます。






患者さんはどう思うでしょう?

いままでは

「電話に出てもらって、困っているときに大変助かった」

と思うでしょうけど、

これからは

「30円払っているんだから、夜中の電話対応も当たり前よね」

と思うでしょう。








良心を踏みつぶして、

非人道的なサービス料金を押し付ける。

いままでの医療の奉仕の部分でやってきたことを

”お前のやっていることは30円な”

といって、赤字のクリニックに飛びつかせる。








それがたとえ

輪番制だろうと、12時までだろうと、

多くの医師の心に

大きな傷をつけたことだけは間違いありません。




こうして日本医療は

荒廃していくのです。







■開業つれづれ:診療報酬改定 電子化加算も削られていた… さらに30円減額:訂正あり


ネタ元は

Yosyanさん

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1306.html#comment9973

です。いつも大変お世話になっております。






えっ?

こっそり電子加算も削られてたの!?


Yosyanさんのコメントを見てびっくり。

さっそくチェックしてみました。








関係ないけど、

Yosyanさんのコメントで

9973番になってます。

このブログ、1万コメントって

可能なんでしょうか…?

ちょっと不安。











電子化に対応したらバカを見る、

という

典型的な愚策です。




















厚生労働省

厚生労働省関係審議会議事録等 中央社会保険医療協議会

http://www.mhlw.go.jp/shingi/chuo.html

の中の、

中央社会保険医療協議会 総会 (第169回) 議事次第

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/02/s0212-4.html

の中の、


平成22年度診療報酬改定における主要改定項目について(案)

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/02/dl/s0212-4a.pdf

(PDFで205P.もあるのでご注意を)

です。








P.108からです。







明細書発行の推進及び処方せん様式等の見直し骨子【Ⅱ-1】

第1 基本的な考え方

1.明細書発行義務化の拡大について

現在、注射・投薬などの部ごとに費用のわかる領収証については、既に全ての保険医療機関等について、無料での発行が義務付けられているところ。
一方、詳細な個別の点数項目までわかる明細書については、電子媒体又はオンラインによる診療報酬請求が義務付けられた保険医療機関について、患者から求めがあった場合の発行が義務付けられているところ。
患者の待ち時間の増加や医療機関の負担増にも配慮しつつ、医療の透明化や患者への情報提供の観点から、明細書の発行を積極的に推進していくこととする。

2.電子化加算について

平成18年度改定において、医療のIT化を集中的に推進していく観点から、平成23年3月末までの時限的措置として電子化加算が新設されたところ。しかし、電子請求が義務化された保険医療機関はその算定対象外となっている。
このような状況を踏まえ、

時限措置も含めた電子化加算そのものを一旦廃止

し、IT化が遅れていると考えられる診療所を対象としたIT化及び明細書発行推進の点数として、新たな点数を設定する。

3.処方せん様式等の見直しについて(略)


第2 具体的な内容

1.明細書発行義務化の拡大

(略)

2.電子化加算の見直し

IT化が遅れていると考えられる診療所を対象としたIT化及び明細書発行推進の点数として、新たな点数を設定することとする。

明細書発行体制等加算 1点(再診料に加算)

[算定要件]

(1) 診療所であること。
(2) レセプトオンライン請求を行っていること。ただし、MOなどの電子媒体での請求でも可とする。
(3) 明細書を無料で発行していること。その旨の院内掲示を行っていること。



現 行
【電子化加算】(初診料に加算)3点

改定案 (廃止)









ぎゃー。

こっそりこんなことやられていました。




再診の患者さんの場合は、

再診料20円、

初診の方は

電子加算30円

と、結局どちらも減額されるわけです。








それも

最新設備で、

電子化している医療機関だけが、

電子加算分の30円減額されるわけです。







電子化する費用(4-600万)に対して

電子加算30円でも

少なかったのに、

廃止してレセプト並み明細書10円だけ

にしたら

「電子化したら損だよ」

と国が言っているようなものです。





電子化に頑張るほどバカを見た、

ということです。











そして、レセプト並み明細書を出したら

10円だけキャッシュバック。






結局、今回の改定は

電子化なんて不可能な古い爺医以外、

電子化しているクリニックは

さらなる減額になっております。







車のすべての部品代のような

細かい医療明細を渡すのが義務化され、

それに対応するソフト、人件費など

出てくる質問に対する対応など

経費は全部医院持ちです。





対応費用が出るわけでなく、

逆に減額されて

「どうにかしろ」

というのが今回の診療報酬改定です。











医療崩壊、

早急で抜本的な対策とか

命は大事とか

脱税したエライ人がいってましたが、

これは日本医療を

わざと崩壊させる政策?







医療を助けるぞ!

と言って選挙して、

ふたを開けたら

溺れる人を棒でタコ殴り






世論操作もあまりにひどいと

本当に医療は廃墟になりますが、

それでもいい、ということなんでしょうか。





最新設備に変えて電子化を頑張った人が

よりバカを見る診療報酬改定。




電子加算を取っていない爺医”以外”には

ミンスからのきついお仕置きのプレゼントです。

























(いつもコメントありがとうございます。

コメントにてご指摘受けましたので、

いろいろと訂正させていただきました)


■開業つれづれ:「診療明細書 医療内容知る手掛かりに」 ”疑問に感じたことは聞けばいい”から始まる医療崩壊







レセプト並み明細。

フランス料理で

各お皿ごとに明細を出すようなもの。


自動車を購入するときに

各部品、人件費、工場設備、宣伝広告費など

を明細で出すようなもの。



新聞を買う時に

社員の人件費、取材費、接待費など

を明細で出すようなものです。




週刊ジャンプの料金に

執筆者の原稿料や印刷会社の取り分、

通信費や本社ビルの減価償却費などを

書き込むようなもの。





レセプト並み明細を希望されるマスコミの方々、

あれほど賛成されているんですから、

ぜひ、我々にも明細を提示してください!







レセプト並み診療明細は

今回の診療報酬改定で

コンピューターのプログラム変更、

書式の変更、

質問に対する事務員対応

などなど

すべての患者さんから10円とって対応しろ

と言われています。






つまり、100人患者さん見ても1000円。

千人患者さん診ても、

一万円しか

診療明細の費用に充てられません。





しかも、

再診料は1人当たり30円下がっています

から

実質一人当たり20円安くしてさらに極端な明細を発行する

という状況です。







わずかなクレーマーが

10分も20分も

窓口で押し問答をして、

去年より20円割引です

なんて言わなくてはいけないのです。







今までのように、

希望者にのみ

無料あるいは軽微な負担(100円とか)で

レセプト並みの診療明細発行すればいいと思いませんか?









これで

レセコン業界もまた

”診療報酬改定需要”に沸くのでしょう。








診療明細書 医療内容知る手掛かりに

東京新聞 2010年2月25日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2010022502000059.html

 国は四月から、大半の病院に対し、診療の内容が詳しく分かる診療明細書を原則、すべての患者に無料で発行するよう義務づける。患者にとって、受けた医療の中身を知る重要な手がかりになるが、

専門的で使いこなすのは困難との声もある

明細書をどう生かせばいいのだろうか。 

(佐橋大)

 「こちらですよね」

 名古屋市内の総合病院にかかった記者が、支払窓口で診療明細書を求めると、領収書を手にした職員に確認された。「検査料」など大まかな項目があり、そこに書かれている診療点数(一点十円)から、各項目にいくらかかったかは分かる。しかし、これはあくまで領収書だ。

 診療明細書の内容は、より詳しい。例えば「検査」では、「血液学的検査判断料」「B-V」「生化学的検査」…といった細かい内容が記され、それぞれいくらかかったか分かる=図。

 四百床以上の大規模病院では既に、希望者への明細書発行が義務付けられている。二〇〇九年の厚生労働省の調査では、病院の半数、診療所の三割が希望者か全患者に明細書を出している。無料が多いが、数百~数千円の発行費を請求するケースもある。

 四月からは、ほとんどの病院で、患者が「要らない」と言わない限り、診療明細書を無料で出す。七月には、常勤医の高齢を理由に電子請求が義務づけられていない診療所を除き、約半数の診療所などにも無料発行が義務づけられる。ただ、明細書の発行機能のない機械や、発行のため改修が必要な自動精算機を使っている場合は当面、発行が免除される。

     ◇

 全患者への発行義務化は、薬害エイズや薬害肝炎などの患者団体が、「医療を透明化するため」として強く求めてきた。医療事故情報センター(名古屋市)の松山健弁護士は「医療事故があったときなどに、医療の中身を知る重要な手掛かりになる」とした上で、「医療費の不正請求や請求ミスに気付く可能性も高まる」と指摘する。

 しかし、診療報酬の体系は複雑で、患者が明細書を読みこなし、十分に活用するのは難しい。

 例えば、

八種類の薬が処方されたのに、七種類未満の処方せん料が請求されているケース。

一見すると、請求ミスのようだが、一概にミスとは言えない。

一日あたりの価格が二百五円以下の薬は、何種類出されても、ひとくくりにして「一種類」と数えるルールになっているからだ。

 厚労相が定めた病気に対し、医師が治療計画を立てて患者に必要な指導を行った際に得る「医学管理料」の中には、大規模病院では算定されないが、規模の小さい病院や診療所では算定されるものもある。よほど深い知識がないと、明細書の内容が妥当かどうか、判断は難しそうだ。

 患者の医療費などの相談に乗るNPO法人「ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」(大阪市)の山口育子事務局長も「医療費の個別の項目の請求について判断するのは、診療報酬の構造が分かっていないと無理。請求ミスがあっても、気付くのは至難の業」と話す。

 それでも、義務化は「意味がある」と山口さん。「患者が医療の内容や医療制度に関心を持つきっかけになる。見て、

疑問に感じたことは聞けばいい。

それで理解が深まる」と指摘。「それには、気軽に質問できる態勢づくりが必要」と話している。医療関係者からは

「患者の質問が医療機関に殺到し、業務に支障が出るのでは」

との懸念も聞かれている。











はぁ…。


>専門的で使いこなすのは困難との声もある

>明細書をどう生かせばいいのだろうか。 



どう活かす?

(生かす?活かす?どちらが正しいのでしょう)

そんな利点も分からずに

強引に押し切ることがすごすぎ。




こんなことするから

医療システムはがんじがらめで

弱っていくのです。







こんな利点がわからないようなものに

医院は大きな出費をかけ、

きっとA4サイズの大きな明細を提出するのです

(サイズはわかりませんが、現時点でもA5です)。




そんな財布にしまえないようなもの、

毎回もらって

どう活かす?

なんて、愚策もいいところです。






>疑問に感じたことは聞けばいい。

>「患者の質問が医療機関に殺到し、業務に支障が出るのでは」



疑問にはお答えします。

しかし、

あらかじめ言っておきますが、

そのためにかかる時間に対して

人件費など一切なく、

その時間分だけ医院は赤字を背負います。




なにせ、マスコミさんは

窓口20円マイナスで

さらに

車の部品並みの明細を出して、

さらにさらに

疑問は聞け、

すぐに答えろ、

と言っているわけです。





クレーマー1人でも

微妙な質問が出たら

きっと大変です。













医療崩壊といわれているのに

さらに医療機関に負担を強いる

バカなことを続けるのでしょう?





縛ったまま水に放り込まれて(再診料削減)、

重りをさらにつけて(レセプト並み明細)、

医療崩壊といわれている荒波を

”今まで以上にうまく泳げ”

と言われているようなものです。



















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某大学医学部を卒業
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
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