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■開業つれづれ:自分の新聞読めよ… 「名医超える?手術ロボ…岡山大導入、傷小さく後遺症軽減」



新聞屋は

せめて新聞読んで

記事書けよ。





早期胃癌のロボット支援手術で

膵臓損傷からMOFで死亡(1)、

読売自身もガッツリ

死亡記事を載せているのに(2)、

名医超える?手術ロボ…岡山大導入、傷小さく後遺症軽減


ってタイトル、

いったい何なんでしょう?



国内初の「ダ・ヴィンチ」による

死亡事故直後に

安全で名医を超える?

とか、

空気も読めなけりゃ

新聞も読めない

とてもプアな

記事になってしまってます。







名医超える?手術ロボ…岡山大導入、傷小さく後遺症軽減


2010年9月28日 読売新聞

http://osaka.yomiuri.co.jp/university/topics/20100928-OYO8T00442.htm



 岡山大病院が県内で初めて、内視鏡手術ロボット「ダビンチ」を導入し、報道陣に公開した。患部などを立体的に見せる3次元モニターをのぞきながら、止血や縫合に使う「鉗子(かんし)」を自由に動かせるため、従来の内視鏡手術より複雑な作業が可能。同病院は「手術部位以外を傷つけにくく、後遺症の軽減につながる」としている。

 ダビンチは4本のアームがあり、医師が数メートル離れた操縦席からアームの先端に取り付けた内視鏡や鉗子を操作して手術を行う。アームは体内に直径5~12ミリ程度の穴を開けるだけで挿入でき、傷も小さい。また、従来の内視鏡は2次元モニターだったが、ダビンチは3次元画像を10倍に拡大でき、奥行きも鮮明。アームの先端部分は回転するため、人間の手のように自由自在にコントロールできる。

 欧米を中心に1万台以上が使用されており、同病院泌尿器科では、将来日本でも主流になるとみて、2004年から医師を海外に派遣して研修を積み、今年8月、3億1500万円で購入。初期の前立腺がん手術で前立腺を摘出する際、隣接する神経を傷つけずに手術ができるため、男性機能の温存が期待できるという。

 ダビンチを使った手術は保険対象外となるが、同科では無料の手術を5例行って実績を重ねた後、入院や検査などの保険診療と併用できる「先進医療」の実施施設としての認可を厚生労働省に申請、今年度中の認可を目指す。手術を担当する雑賀(さいか)隆史准教授(47)は「安全で患者の負担も軽くなると期待される。欧米では7割がこの手術方法だが、日本でまだ少なく、

慎重に手術していきたい

」と話していた。






5日前に死亡事故の記事が

載っていたのに、

こんな記事を書いても

上司もスルー、

ネットにも載せて

読売もこんなもんなんだな、

と改めて思っただけの記事でした。










(1)
■開業つれづれ:「ロボット支援手術で死亡 名古屋大病院、胃がん切除患者」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1567.html


(2)

ロボット手術後、死亡…名大病院
がん切除中、膵臓損傷

2010年9月23日 読売新聞

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31183


 名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区)は、内視鏡手術ロボット「ダビンチ」を使い、遠隔操作で胃がんを切除した70歳代の男性患者が5日後に死亡した、と22日発表した。

 同病院は「ロボットに不具合はなかった」とする一方、「患者の死亡と手術との因果関係は不明」とし、厚生労働省のモデル事業で診療関連死の原因究明を行う第三者機関に調査を申請した。

 松尾清一院長らによると、男性は今月上旬、胃前庭部の早期がん切除手術を受けた。手術中に膵臓(すいぞう)を損傷し、縫合したが、翌日に腸管壊死(えし)が発生。さらに筋膜炎も併発し、5日後に多臓器不全で死亡したという。

 ダビンチは米国製。3~4本のアーム(腕)の先端に内視鏡や電気メス、鉗子(かんし)を取り付け、医師は数メートル離れた操縦席で、手術部位の立体映像を見ながら操作する。メスなどを操る際の手ぶれを補正する機能などもあるため精度の高い手術が可能とされる。欧米や韓国では計1万台以上が稼働しているが、国内では保険診療の適用外のため、今年3月現在で計13台にとどまっている。

 同病院も3月に導入したばかりで、胃の手術としては今回が4例目。導入初期のため、数百万円とみられる手術費用は無料としていた。胃の手術への活用は当面中止し、外部有識者を招いた院内調査委員会でも検証するという。

 松尾院長は「ご遺族に哀悼の意とおわびを申し上げる。ロボットによる先進医療は国内でも広がっていくべきで、だからこそ事実を公表し、検証する必要があると考えた」と述べた。

■開業つれづれ:「 10社・1病院で医療ツアー 岡山、中国富裕層向け企画」


どんどん実現する

メディカルツーリズム。



多剤耐性菌や

地域の医療崩壊は

お構いなしに

利益を得るために

多くの業者があわただしく動いています。









10社・1病院で医療ツアー 岡山、中国富裕層向け企画

日本経済新聞 2010/9/8 3:03
http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819890E2E5E2E0988DE2E5E2EBE0E2E3E29E9193E2E2E2;p=F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4EA;o=F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2F2


 中国人観光客がんPET(陽電子放射断層撮影装置)検診やゴルフ、エステを組み合わせて呼び込もうと、岡山の企業など10社と1病院が連携してツアーを企画する。第1弾として14日から8日間の日程で大連の企業経営者ら14人が医療観光で来日する。当面、9つのプランを作成して中国人富裕層を抱えるゴルフ会員組織に売り込む

 中心となっているのは中国人向けの国内観光手配を請け負う「ランドオペレーター」と呼ばれる業種のワークパワー(岡山市)。14日からのツアーは2、3日目に岡村一心堂病院(岡山市)でPET検診を受け、貸し切りバスなどで後楽園や隠岐島、倉敷美観地区などを回る。料金は国内観光だけで1人 40万円。

 ランドパワーが関連企業などに呼びかけて受け入れ組織「外国人観光客歓迎協力会」を7日に設立した。会長に岡山県国際交流協会の滝沢輝治理事(滝沢鉄工所元社長)が就き、旅行会社の日東トラベル(大阪市)や鬼ノ城ゴルフ倶楽部(岡山県総社市)、天満屋(岡山市)、エステ店を展開する自然共生(岡山市)などが参加した。

 今後、岡山県内でのPET検診やゴルフ、エステと観光を組み合わせたツアー4コース(国内料金16万~40万円)に加え、岡山県外でのゴルフツアーなど5コースを企画する。ワークパワーは中国人研修生の仲介業務で実績を持ち、中国人富裕層を計82万人抱える3つのゴルフ会員組織を通じてツアーを売り込む。






目玉の医療機関には

ほんのちょっぴりの

日銭が入るだけなのを

病院側は

知っているんでしょうか。





数十万円の”日本観光・医療パック”。

医療機関には2,3万円のみ、

他は旅行代理店がウハ、

というシステムかな。





医療が売りなのに

売り上げは医療に還元されず、

他業種においしくネタにされているのが

激安日本医療の現状です。











■開業つれづれ:”夢破れた人来たれ”「求む、研修医 88病院あの手この手 合同説明会」


>「夢破れた人来たれ」

なんて書かれたら、

本人にその気がなくても

「山陰労災病院で研修する人は

夢破れた先生方なんですね」

という認識になるってことです。




そこまで

自虐的な病院ってどうよ、

なんて思ったりします。







求む、研修医 88病院あの手この手 合同説明会


asahi.com 2010年7月3日
http://mytown.asahi.com/areanews/okayama/OSK201007020128.html

 医学生を対象に、研修先となる中国5県の88病院による合同説明会が今月、岡山市で開かれた。研修医を確保したい病院は、英語での診療をアピールしたり、地域医療の先進地とうたったり。だが、当の学生は「本音を知りたい」「いろんなことを見せて」と現実志向だ。

 英語で診療できる研修があるのは国立病院機構岩国医療センター(山口県岩国市)。米軍の岩国基地内の診療所に入れるという。地域の重症患者を引き受ける唯一の救急救命センターもある。竹内仁司院長は「よそがまねできない魅力をアピールしている」。

 お年寄りの在宅医療に力を入れている公立みつぎ総合病院(広島県尾道市)は、地域医療の先進地だと売り込む。沖田光昭副院長は「何でもみられる医師になるには最適の場所」と話す。

 「夢破れた人来たれ」

 うたい文句が目を引く山陰労災病院(鳥取県米子市)。

 これまで年2~4人の研修医を受け入れてきたが、2006、08年度は新たな研修医がゼロだった。都会の有名病院を研修先に選んだが、研修医が多すぎて見学ばかりで、自分で患者を診られないと悩む研修医にも、研修先の変更を呼びかけているという。

 新しい臨床研修医制度が始まって6年。

海外留学外部病院での長期研修

など、

旧制度では大学病院の医局が手がけてきたキャリアアップの機会を、地方の病院が与えるのはなかなか難しい。

初期研修が終わっても4人が病院に残っているだけに、担当の神戸貴雅医師は「これから考えていく必要がある」と話す。

 学生たちは何を求めているのか。岡山大医学部5年の男子学生(24)は先輩の研修医から本音を聞きたいと話す。「1人前の医師がつくった手術実績で、病院のよさをアピールされても困る。研修医として、雑用だけさせられるのか、患者さんをちゃんと診させてもらえるのか知りたい」

 同じく6年の女子学生(24)は、開業医の父から「救急と麻酔を勉強しておかないと医者とは名乗れない」と教えられている。初期治療ができないとだめという意味だ。「専門だけで生き残れるのはほんの一握り。忙しくてもいいから、いろんな仕事をさせてくれる病院を見つけたい」(錦光山雅子)

    ◇

 〈医師の臨床研修制度〉 医学部を卒業したばかりの若い医師は2年間、研修病院での「初期研修」が義務づけられている。内科や救急、地域医療など、診療の基本を幅広く学ぶ。この制度が2004年度から始まると、それまで出身の大学病院で研修していた習わしが一変。厚生労働省によると、旧制度だった03年度は72%が大学病院を選んだが、新制度5年目の08年度は46%に。若い医師が減った大学病院は、関連病院に派遣していた医師たちを引き揚げるようになり、地域で医師が不足するきっかけになった。






>海外留学外部病院での長期研修

>など、

>旧制度では大学病院の医局が手がけてきたキャリアアップの機会を、地方の病院が与えるのはなかなか難しい。


ようやくマスコミも気付き始めたかもしれませんが、

このような研修制度では

基礎に行った先生方は

臨床をあきらめるしかなくなり、

初期臨床研修にまわると最低でも2年間、

回り道をしてから大学院、海外留学などに

いくため、研究者としてはかなり

年を取ってからのデビューになってしまうわけです。



つまりは

初期臨床研修のために

世界に通用する研究者が

大幅に減っている可能性がある、

ということです。





世界的な医学研究がどんどん

後れをとり、

”夢破れて山陰あり”

なんてあまりにも

さびしい時代になってきて

しまいました。







■開業つれづれ:岡山暴走中 「迷惑行為は年間約千件 岡山市民病院」




狂った住民の集まりか?

岡山市民病院は

地震後のチリのように

無法地帯のようです。



>飲酒しての暴言行為133件、

>警察を呼んだ暴言暴力28件

他業種でこんなことできるんですか?

銀行、警察、デパート…。

こんなこと許されるのは

医療機関だけです。





なぜ市民病院でだけ、

岡山市民はこんなことをするのでしょう?



それとも

日常的に岡山の人は

飲酒して暴言吐いたり

警察を呼ばれるような暴言暴力の

習慣があるんでしょうか?








迷惑行為は年間約千件 岡山市民病院 



山陽新聞 2010/3/3 2:00
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2010030222242765/

 岡山市立市民病院(同市北区天瀬)が救急患者の迷惑行為について1年間調査したところ、

医師への暴言

や、急を要しない症状で時間外に来院する

“コンビニ受診”

などの

問題行為が延べ約1000件

に上ったことが2日、分かった。同病院は医師が治療に専念できるよう保安員の増員などでトラブル抑制を図る。

 調査は2007年9月〜08年8月に行い、救急車で搬送された患者と、土・日曜や祝日、平日午後5時〜翌午前8時半の時間外に訪れた患者への対応をもとに集計。迷惑行為は延べ1042件に上った。

 このうち迷惑度合いが高い“モンスターペイシェント”らへの対応は452件。具体的には

飲酒しての暴言行為133件、

飲酒なしでの暴言行為73件、

治療が終わっても居座る127件、

クレーマー91件、

警察を呼んだ暴言暴力28件

―となった。

 このほか、待ち時間が短い夜間を狙って受診するなど「救急の適応外」が210件、薬の受け取りやガーゼ交換など「コンビニ受診」が192件など急を要しない患者も目立った。また、

救急車をタクシー代わりに利用した例も86件

あった。













>飲酒しての暴言行為133件、

>飲酒なしでの暴言行為73件、

こんな分類ができるほど

酔っ払いが多いとは。




月に10人以上が酔っ払って

医療関係者を罵倒している病院って、

日本なんですか?これ?






極めつけはこれ。

>警察を呼んだ暴言暴力28件



あはは。

月に2回以上警察が来る病院。

なんだか、最下層ですね。




これなら、病院内に派出所置くとか、

むしろ

刑務所の中に

市立病院作ったほうが早いのでは?








救急車をタクシー代わりに利用した例も86件

4日に1回、

患者さんがタクシー代わりに

救急車を使って来院、

酔っ払いは月に10人以上暴言を吐くし、

月に2回以上警察が呼ばれて、

迷惑行為は日に約3件起きている。








こんなところで医療を頑張る意味が

私にはよく分りません。






医療崩壊、というのは

医療が崩壊しているのではなく、

多くの場所で

住民、行政、マスコミが

医療を崩壊させている

ということです。



























■開業つれづれ:「明日に託す:09衆院選/5 地域医療 医師数に“南北格差” /岡山」


マスコミは

まったく記憶力というものが

存在しないようですね。



大昔のHDがない

パソコンのようです。



あれほどまでに

「大学医局が医師の人事を握るのはけしからん。白い巨塔だ!」

といって

国をあげて、

マスコミをあげて

叩き潰しておきながら、


>大学に掛け合っても『(医師を派遣する強制力がないので)常勤医がほしければ自分で探して』と言われた


なんて記事を書くのはなぜでしょう?











明日に託す:09衆院選/5 地域医療 医師数に“南北格差” /岡山

毎日新聞 2009年8月10日 地方版
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20090810ddlk33010305000c.html

 ◇産業構造から再生必要
 「昼間は何とかなっても、夜間の当直医が足りない“綱渡り”の状態。大学に掛け合っても『(医師を派遣する強制力がないので)常勤医がほしければ自分で探して』と言われた」と新見市のある病院長は言う。

 当直医の大半は他病院からのパート医師が支え、院長自身も週1回程度、当直に入る。それでも確保できない時は、つてを頼って探し回る。院長は「20年以上前にここへ来た時は、何人も常勤医がいた。今は当時の4分の1しかいない」と嘆く。

 人口約3万5000人の新見市では4病院が地域医療の中核を担う。各病院は年間約100~300件の救急搬送を受け入れているが、昨年末までの2年間、市内に急患を積極的に受け入れる救急告示病院はなかった。県、医師会などで作る「県医療対策協議会」は昨年6月、1年間に限り岡山済生会総合病院、倉敷中央病院など県内6病院から2カ月交代で医師の派遣を開始。ようやく、市内唯一の救急告示病院が復活した経緯がある。

  ◇    ◇

 県によると、県内の人口10万人当たりの医師数(06年現在)は264・2人と全国平均(217・5人)を大きく上回る。しかし、県内を5地域に分けた二次医療圏ごとに見ると、岡山、備前市など県南東部が301・0人、倉敷市など県南西部261・1人なのに対し、高梁・新見154・5人▽真庭163・1人▽津山・英田172・3人--など県北部との差が著しい。

 医療の“南北格差”について、岡山大学病院血液・腫瘍(しゅよう)・呼吸器・アレルギー内科の谷本光音教授は「勤務先の病院が県南に多いことや子供の教育を考えると、医師に限らず、不便な土地に住みたがる人は少ない。県北出身でなければ行きたがらない傾向にあり、医療だけでなく産業構造を含めて地域再生を考えないと現状は変わらない。昨年4月の診療報酬の改定で収入が減り、更に地域の診療は追い込まれた」と指摘する。04年に始まった臨床研修制度で都市部に研修医が集中し、これまで地方に医師を派遣していた大学の医局が人事権を失ったことも追い打ちをかけた。

  ◇    ◇

 同協議会の派遣期限は5月末で終了したが、急患の受け入れ態勢を変えるわけにはいかない。市や病院は医師増へ向けて動いてはいるが、見通しは立っていないのが現状だ。

 同市の医師は「小泉改革は『選択と集中』の流れを作ったが、救急やプライマリーケアは特色をアピールしにくい。また、突出した魅力が病院に求められる傾向が強いが、慢性疾患患者や高齢者が多い地方では、社会保障は魅力だけでは片付けられない」と話した。【椋田佳代】






小泉改革は”弱肉強食”の

原理を社会保障に導入したわけですから、

”弱”は”肉”になるしかありません。




診療報酬(収入)はがっちりと減らされ、

個々の病院の努力で

医師を奪い合っている状況では、

●●村とか○○町という地方から

”弱”に転落することは当たり前なわけです。



もしもユニークな医療を行っていても

すぐに地力のあるほかの病院でも

同様のアプローチが起こるわけですから、

優位はすぐに消滅してしまうわけです。




”神の手”とかいない町や村は

”弱”となって閉鎖するしかありません。




今回の選挙では

何が変わるのでしょう?

何が変わらないのでしょう?





ただ、このままでは

医療は跡形もなく崩壊することだけは

確かです。










■院長クビ 「児島市民病院:倉敷市、病院長を更迭 院長選以降の混乱収拾図る /岡山」

眼科の院長が更迭された

児島市民病院。




以前からきな臭い噂が流れておりましたが、

一体どうなっている事やら。






児島市民病院:倉敷市、病院長を更迭 院長選以降の混乱収拾図る /岡山

毎日新聞 2009年2月17日 地方版
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20090217ddlk33040680000c.html

 倉敷市は16日、市立児島市民病院の渡辺聖院長(部長級)を17日付で更迭し、参事(同)とする人事を発表した。後任は竹井義隆診療部長(次長級)が当面、兼任する。

 同病院では、前院長(内科)の定年退職を控えた07年秋、院内公募による院長選を実施。眼科の渡辺氏が12月に就任した。直後から選挙結果や勤務体制への不満などから内科医が大量退職するなど、昨年4月下旬から常勤医不在が続いていた。また、産科医も昨年12月に退職。利用者も激減し、今年1月の1日平均入院患者は前年同期比52%減の72・4人、外来患者は同31%減の260・1人。

 後任の内科医獲得は岡山大病院に派遣要請を続けており、新年度には2人程度が就任の見込み。佐藤道行事務局長は「渡辺院長も努力してくれたが、内科は病院の要。全国的な医師不足のうえ、病院が集中する県南部は大変な売り手市場で、これまで通り岡山大との関係を強めたい」と話している。【山崎明子】






以下の記事は古くなりますので

リンク切れになっているところも

結構あります。

ご了承ください。


2008年12月、産科撤退の記事です。





児島市民病院の産婦人科休診 ハードな環境に医師不足も拍車 /岡山

 ◇院外助産院で業務分担の動きも


毎日新聞 2008年12月10日 地方版

http://mainichi.jp/area/okayama/study/news/20081210ddlk33040481000c.html


 倉敷市立児島市民病院産婦人科の男性医師(59)が1日付で退職し、同科は休診となった。病院は早急な再開を目指して後任医師を探しているが、全国的な医師不足のため、見通しは立っていないのが実情。なぜこのような事態に陥ったのか。大病院が置かれた厳しい現実の一方で、地域ではお産を支える新しい試みも始まっている。【山崎明子】

 □スーパーマン勤務□

 「外来の検診もあって、分娩(ぶんべん)も診る。お産に時間は関係ない。多い時は年間200件を超える出産を扱い、いつも(連絡用の)PHSを握っていた。スーパーマンのような働きぶりだった」と、同病院の三宅進事務局長は振り返る。男性医師は89年に着任。助産師らスタッフはいても、医師は1人という状態が続いた。「バックアップ体制もなく、個人的な時間も取れない。昨今の医師不足を考えれば、補充は非常に難しい。ドクターの労働環境に、もっと目配りできなかったのだろうか」と悔やむ。

 同病院は、合併前の旧児島市が1950年に開設した市内唯一の市立病院。産婦人科を含め13診療科がある。急性期医療を担う倉敷中央病院や川崎医大付属病院、初期診療を担う開業医らと連携し、地域の中核病院として機能してきた。しかし、昨年度から内科医師の退職が相次ぎ、今年度の事業収益は上半期で前年度比約3割減。「報酬を上げれば医師が来てくれるというものでもなく、まして公立病院にはそれを決断するスピードがない」(三宅事務局長)と頭を抱えている。

 □減る分娩場所□

 同病院の産婦人科が休診したことで、人口約7万5000人の児島地区では分娩を扱う病院がなくなった。児島医師会の三宅八郎会長によると、「以前は分娩を扱う開業医の産婦人科もあったが、高齢のために24時間対応ができなくなったり、助産師が見つからず婦人科だけ行う病院もある。その結果、分娩は市民病院に集中していた」という。

 近隣の水島地区では三菱自動車工業の関連病院、三菱水島病院が11月末で産婦人科を廃止した。医師不足と収益悪化に伴う経営改善が理由。井原市民病院は06年8月に分娩を休止し、婦人科外来のみの診療としている。

 県の調査では、県内の産婦人科、産科を掲げる病院(患者20人以上の収容施設を保有)が97年には計46施設あったのが、07年には計28施設に減少。産科を休診している施設もあることから、県では実際に分娩を扱う病院はもっと少ないと見ている。

 □産科のリスクを知って□

 「出産は世界では250に1人が死亡する危険な行為。状況が刻々と変化し、いつ何が起きるか分からない。昼夜関係なく、医療事故も起きやすい。妊婦の中には、前置胎盤、高血圧、極端に体重が重いなどハイリスクの人もおり、何かあったら訴訟という最近の風潮では、働く者はとてもやっていられない」と、日本産科婦人科学会の広報担当の常務理事を務める平松祐司・岡山大大学院医歯薬学総合研究科教授(産科・婦人科)は語る。

 同大の産婦人科医局は毎年、中四国地方の医療機関に200人を超える医師を派遣していた。ところが、04年度から始まった臨床研修医制度では、学生は卒業後、大学の医局に入局せず、研修機関を自分で選べるようになり、地方より都会、やりがいより生活重視の傾向が強まっているという。

 「産婦人科は内科的なことから外科的なことまで幅広く、女性の一生にかかわる仕事。複数勤務体制や保険の整備など、働きやすい環境を整えなくてはますます医師が不足して医療の質の低下につながりかねない」と平松教授は指摘する。

 □助産師が活躍□

 産婦人科医が2人から1人に減り、診療科閉鎖の危機に陥った水島協同病院(倉敷市水島南春日町)の助産師ら5人は06年10月、自ら分娩業務を担おうと、院外助産院「さくらんぼ助産院」を立ち上げた。医療行為はできないため、リスクの高い妊婦は困難だが、正常分娩であれば医師でなくとも可能。残った医師の負担を軽減することもでき、同院では1カ月に約10人が産声を上げている。

 ただ、総合病院の完全なバックアップがあること、緊急時にはより大きな提携病院への搬送体制があることが前提。柏山美佐子所長は「体重や健康管理など、妊婦さんにも協力してもらうことでリスクを減らし、助産院と病院が連携すれば、医師不足の環境改善に役立つかもしれません」と話した。






↓こちらは伊関友伸のブログ

http://iseki77.blog65.fc2.com/blog-entry-6803.html

から引用させていただきました。



混乱の発端である

内科総撤退、

2008年3月の記事です。





児島市民病院:常勤内科医が大幅減員 4月から総合診療科を新設 /岡山

毎日新聞 2008年3月31日
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20080331ddlk33040273000c.html

 倉敷市立児島市民病院は今月末で内科の常勤医師6人のうち4人が退職、1人が来月中旬から長期休暇に入ることになり、4月から新たに総合診療科を設けて外来患者に対応することを決めた。

 赤字体質が続く同病院では、齋藤勝剛院長(内科)の今年度末の定年退職や医局講座制の崩壊を機に、病院運営に経営感覚を取り入れようと、昨年秋に院内公募による院長選を実施。12月中旬に眼科の渡辺聖新院長を選出した。その直後から内部で足並みが乱れるなどして内科医師の大幅減員となった。内科の新体制は医師が常勤2人と非常勤3人。月~金曜の午前に診察を行う。

 総合診療科はけがや腹痛などで来院する患者の初期医療に当たり、必要に応じて同病院の内科や他の病院への紹介を行う。今春、ベテラン医師2人を新たに確保できた外科が担当し、4月第3週まで火、水、金曜日の午後に、4週目からは午前と午後に診察を行う。

 同病院は総合診療科の充実を進める一方で、今後も内科医師の獲得に努める方針。三宅進事務局長は「医師も病院を選ぶ時代。病院の魅力作りを進める必要を痛感している」と話している。【山崎明子】





「児島市民病院を守りたい」―250人が「つどい」に参加、「会」準備会立ち上げなど決める

日本自治体労働組合総連合
http://www.jichiroren.jp/modules/topic/index.php?page=article&storyid=856

投稿者 : webmaster 投稿日時: 2008-08-07 (769 ヒット)

7月20日、倉敷市職労・児島市民病院分会の呼びかけで「児島市民病院を守り、地域医療を考えるつどい」が瀬戸大橋架橋記念館で開催されました。

 当日は、予想を大幅に超えて、児島市民病院の患者・患者団体や児島地区の自治会・婦人会の役員の方などが多数参加し、用意した席・資料が足らず2階階段まで立ち見が出るなど250名が会場に集まりました。

 倉敷市職労・木村委員長の開会あいさつに続き「自治体病院の役割について」というテーマで、愛媛県の「宇和島市立吉田病院を存続・充実させる住民の会」の事務局長・石村貴彦さん(放射線技師・組合役員)が住民と一体となった運動の取り組みについて講演しました。

 次に児島医師会会長・三宅八郎先生が発言され、「これまで児島市民病院が果たしてきた役割として、公害・障害者の認定、産業医・介護認定医など市にとっての役割、臨床研修医の受け入れなど、県下でも優良な病院であっただけに市民病院の現状が残念でならないと述べ、医師を連れてくるために力を尽くしたい」と決意を述べました。

 参加した市民からは「今3人目の子どもを妊娠しています。一日も早く産科を再開してほしい」「お年寄りたちが、かかっているお医者さんがいなくなったと不安を抱えています。私たちにできることがあれば何でもします」「弱いものいじめの『改革』は改革ではない」など、病院の存続を願う市民の思いがどんどん出されました。

 最後に今後の行動として、(1)今日の参加者の思いを「アピール」として市長・岡大病院長に届けること、(2)「児島市民病院を守り、地域医療を考える会」準備会を立ち上げること、(3)署名活動に取り組み、8月中を目途に提出・要請することを提起し、参加者の拍手により確認されました。
 「つどい」終了後早速、その場から署名用紙を持って帰り運動が始まっています。

 「つどい」は、本当に市民が児島市民病院の存続・一日も早い正常化を求めていることがわかるものでした。児島市民病院の職員をはじめ、参加した職員・組合員はこのことを肌で感じ、いっそう今後の運動への決意を固めました。

院長の後任をめぐって内科医師の大量退職の異常事態

 病院では、今年3月で定年退職となる院長の後任をめぐって、昨年秋に初めて院内公募での院長選が行われました。その結果、現在の渡辺院長が選出されましたが、それに端を発する形で岡山大学より派遣されていた常勤の医師である内科医の大量退職が続き、7月からは長期休暇中の医師を除き常勤の内科医師は不在の事態となりました。

 そのため、4月から午後の内科診療は休診となり、「総合診療科」を新設し外科医師による内科の初期診療を行っています。現在、内科外来は5名の非常勤医師によって行われていますが、ほとんどが週1回体制のため、以前の1日3診が2診に減少となり、待ち時間が長くなっています。

 また、常勤内科医不在は午後以降の救急体制に大きな影響を与えています。以前は、内科医師は毎日救急外来のバックアップ体制がありましたが、現在は内科救急患者の受け入れは難しくなっています。

 そして、一人体制の続く産婦人科医も退職の意向を示しており、後任が決まらず、10月以降の分娩受け入れが中止されています。児島市民病院は、児島地区で分娩を扱う唯一の医療機関でした。また、児童福祉法に基づき経済的理由で入院できない妊婦が軽負担で入院出産できる助産施設にもなっており、利用されてきました。10月以降出産予定の市民は、地区外での出産を余儀なくされています。日本医師会は「医師1人が扱う出産が年間100件を超えたらオーバーワーク」であるとしていますが、年間200件の出産を1人体制で行っている、過酷な勤務体制も背景にあるものと思われます。

新院長が「地方独法をめざす」と言及

 こうした中、4月下旬には新院長のインタビューが新聞に載り、「非公務員の地方独立行政法人化をめざす」という、寝耳に水の話も出されました。市民の間からは「今市民病院はどうなっているのか?どうなるのか?」「なくなってもらっては困る」などの声があがりました。

 職場の中でも患者・市民の問いに答えることのできないもどかしさとともに、何とかしないといけないとも思いが強まりました。

 また、職員自身の身分・賃金労働条件に大きく関わるであろう、非公務員型の地方独立行政法人について学びたいという声もありました。市職労・児島市民病院分会では、5月24日に自治労連岡山県本部の小柴書記長を講師に「自治体病院の運営形態を考える」学習会を開催しました。

 学習を通じて、今必要なのは、運営形態云々ではなく、医師確保をはじめとして病院を正常化させ、市民の命と健康を守ることであること、そのためにできることを考えていこうと意思統一してきました。





トップの記事が

”混乱の収拾を図る”ということですから

混乱していたのだと思います。




内科の総撤退、

眼科の院長就任、

産科の閉鎖、

…。



典型的な地方公立病院の

破綻パターンなのでしょうか。

今後どうなるのでしょう?






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某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

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