2009/08/30
「三千万円出せば大学病院の助教授が飛んでくる」(2)
という発言で
医療関係者の度肝を抜いた
尾鷲市。
今度は、
県医療対策室、直々の
奴隷宣言が発令されました。
>県医療対策室の松見隆子主査>研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。これって、
ガチで
”若いんだから労基法違反してでも働いてこい”
って言っているようなもので、
すごい発言です。
”他人のつらさは10年でも我慢できる”
といったところでしょうか。
三重って、
麻酔科集団退職もあったり、
毎年3月30日に退職させられて
4月1日に再就職して
退職金を払わせなかったりと、
やっぱり蟹工船のように怖い土地ですね。
山田日赤が尾鷲総合病院へ医師派遣バディホスピタル制度 10月に県初の実施
2009年8月29日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/mie/news/20090829-OYT8T00063.htm 二つの病院が互いにバディ(相棒)となり、一方がもう一方に医師を派遣する「バディホスピタル制度」が10月から、県内で初めて開始される。県医療政策室の制度で、まず伊勢市の山田赤十字病院(山田日赤)から、
尾鷲市立尾鷲総合病院に医師を派遣することが決まった。全国的にも珍しい取り組みで、医師不足の解消につながるのではと期待が高まっている。
同制度は、比較的、医師の数に余裕のある病院が、不足している病院に
後期臨床研修医を3か月間派遣するもの。後期臨床研修医は医学部を卒業後、2~4年の研修を経た医師で、専門とする診療科で臨床経験を積む。
しかし、医師の多い病院では、研修医は臨床に触れる機会が少なく、実際に診察や手術に携わる回数も限定される。そこで、医師の少ない病院で研修することで、幅広い症例を診て経験を積むことができるというメリットがある。
山田日赤は、まず2か月間、中堅の医師2人を派遣し、研修医の受け入れ体制を整えた後、12月から3か月ごとに、内科の研修医を1人ずつ派遣する予定。
受け入れ側の尾鷲総合病院では、現在7人の内科医が在籍しているが、宮本忠明事務長(58)によると「医師の業務は外来、救急、透析、当直など山積み。最低9人は必要」という。
さらに、今年度で2人がやめるため、来年4月には5人に減る見込みで、「派遣される医師は貴重な戦力」として期待している。
県医療対策室の松見隆子主査(36)は
「研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。病院間の連携も生まれるので、重篤患者もスムーズに転院させることができる。これをモデルケースに、県内でバディホスピタルを利用する病院が増えれば」と話している。
医師を粗末にすることでは
全国的に有名な
尾鷲総合病院(1,2)。
>さらに、今年度で2人がやめる結局は現有戦力も維持できずに
ぼろぼろになりながら
3か月交代の研修医を当てにしているんですね。
さすが三重県、
学徒動員で、学生の体力頼みという
法律無視のお粗末さ。
恐ろしいことに、
尾鷲総合病院には
産婦人科医が存在していました。
医療 激務 産科医不足に拍車 ――09衆院選 争点の現場(3 )
「安心して産めない」
2009年8月22日 読売新聞
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/090822_1.htm 三重県尾鷲市立尾鷲総合病院の産婦人科医、野村浩史さん(52)は、病院近くのアパートに帰宅した後も、常に携帯電話を手元に置く。緊急呼び出しに備え、緊張した時間を過ごすが、それでも帰宅出来た日は、「ホッとします」。帰れずに、病院に泊まらざるを得ない日は、月に7~10日にもなる。
市内でただ一人の産婦人科医。受け持つ患者のエリアは、県南部の東紀州地域2市2町に及ぶ。
土日や祝日も入院患者の回診をするため、三重県伊勢市の自宅に戻れるのは、別の開業医が当直に入る月に一度だけだ。 三重大から医師の派遣を受けていた同病院の産婦人科は2005年7月、大学医局の医師不足を理由に約40キロ離れた公立紀南病院(三重県御浜町)に統合され、尾鷲市は一時、常駐産科医がいない状態になった。
野村さんが単身で赴任してから3年。3日続けて帰宅できなかったことも一度や二度ではない。「ある程度の拘束は仕方ないが、体力面で不安はある」。産科医がもう一人いてくれれば、というのが野村さんの偽らざる思いだ。
◎
「代わりを探してはいるけど、なかなか見つからないんですよ」
名古屋市立大の杉浦真弓教授(48)(産婦人科)は昨夏から、愛知県豊川市の市民病院に派遣する産科医を探し続けている。当時の院長からひざ詰めで医師探しを依頼されたが、ない袖は振れない。今も医師が見つかるメドは全くたたない。
同病院では今年1月、家庭の事情で産婦人科の医師が1人減り、3人となった。06年から近くの新城市民病院(愛知県新城市)の診療体制縮小で、同病院からの流入患者が増加していたこともあり、昨夏以降、受け入れる出産患者を制限する状態が続いている。
ところが、医師の供給源となるべき大学側は今、医局の人手不足という悩みを抱えている。04年度から始まった臨床研修制度により、研修医が病院を自由に選べるようになった結果、大学に残る医師の数が減ったためだ。このことが、地域医療機関の医師不足を招いているとの指摘は多い。
女性産科医が、子育てとの両立が難しいなどの理由で定年前に引退してしまうケースが多いのも、産科医不足に拍車をかけている。杉浦教授は「学生に産科医の魅力を伝え、女性が長く働ける環境をつくっていくことも必要だ」と訴える。
◎
日本の人口1000人当たりの医師数は2・1人。経済協力開発機構(OECD)加盟30か国の平均(3・1人)を大きく下回る。中でも、激務で訴訟リスクも高いとされる産科医は、この10年で約10%も減少した。愛知県内では、35公立病院のうち、昨年6月現在、19病院が医師不足で時間外救急患者の受け入れ制限や入院診療休止など診療を制限せざるを得なくなっている。
尾鷲市で産科医が常駐しない期間に長女を妊娠した同市の主婦(39)は、車で片道2時間かけて三重県松阪市の病院に通った。「胎児に異変が起きたらと考えると、安定期に入るまでは不安で仕方がなかった」。医師不足、そして診療体制の縮小は、地域住民の生命や生活を脅かす。
定年まで今の生活を続ける意思を固めたという野村さんは強調する。「安心してお産ができるという当たり前のことを実現するためには、何よりもまず、医師不足の解消が急務。これがすべての根源ですよ」
(小栗靖彦、田口詠子)
自民、民主以外の各党も医師の増員を掲げるほか、公明は院内保育所の整備など女性医師の復職支援、共産は国公立病院など公的医療機関への支援強化を打ち出している。社民は地域に助産院などの分娩施設を増やすとしている。後期高齢者医療制度については、民主、共産、社民が廃止、自民、公明は現行制度の枠組みを維持したうえでの改善、見直しを掲げる。
>土日や祝日も入院患者の回診をするため、三重県伊勢市の自宅に戻れるのは、別の開業医が当直に入る月に一度だけだ。 こんなガチ労基法無視の
尾鷲総合病院に
研修医を派遣して
>研修医は若く、体力もあるので、きつい当直にも対応できる。とか言い放つ
県の担当者も
狂ってますね。
医師を使い捨てにしている病院のようですから(1)、
自業自得といったところです。
(1)
尾鷲総合病院 産科医師「退職の儀式はなく、本人からもあいさつもなく、病院を後にした」
http://ameblo.jp/med/entry-10022493211.html(2)
「三千万円出せば大学病院の助教授が飛んでくる」
http://ameblo.jp/med/entry-10016637474.html