2010/09/28
■開業つれづれ:朝日の医療叩き 「訴訟手続き10年放置」 ”お気の毒”の連鎖
がん告知しても訴えられ、
がん告知しなくても訴えられ、
いったい医療関係者はどうしたらいいのでしょう?
しかも、
弁護士、専門家が
そろって
>損害賠償は無理
>「裁判は無理」
って言われているのに
アカヒだけは
>告知を巡る訴訟はできたはずだ。
なんて言い出す始末。
どうしても
医療訴訟を起こさせたいのでしょうか、
この新聞社は。
訴訟手続き10年放置
asahi.com 2010年09月18日
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001009180002
11年前にがんで夫を亡くした天童市の女性(52)が「末期がんであることを告知されず、精神的苦痛を受けた」として病院側に損害賠償を求める裁判を起こそうとしたが、代理人となった弁護士が10年近く手続きを怠ったまま放置していたことがわかった。弁護士は「弁解の余地はない」と謝罪する一方で、提訴は断念。その後、民法上の時効(10年)で請求権を失った女性は「信頼した医師に裏切られ、弁護士にも裏切られた」と憤っている。
女性の夫(当時40)は1999年6月、山形大医学部付属病院で死亡した。女性によると、98年12月末に肺がんの手術を受け、約2週間後に退院した。執刀医は「手術は大成功だった」「転移はない」と明言したという。だが夫はすぐに不調を訴え、99年3月末の超音波検査で膵臓(すい・ぞう)にしこりが見つかり、再入院した。
女性は病状を何度も尋ねたが、医師は「転移かどうかは分からない」の一点張りだったという。5月にいったん退院したが、すぐ再々入院し、約2週間後に亡くなった。
死亡診断書の死因は「肺がん」だったが、医師は死亡直後に「あまりに容体が悪く、本当のことを言えなかった」と明かしたという。女性は「末期の膵臓がんとわかっていたはずだ」と考えている。
「医師は『いい方向にいっている』と言い続けていた。余命を告知してくれたら、死に向かう日々をもっと充実して過ごせた」と悔しがる女性は同年11月、「本当のことが知りたい」と、山形市の佐藤欣哉弁護士に相談。五十嵐幸弘弁護士を紹介され、損害賠償を求めることを決めた。
五十嵐氏は翌2000年、山形地裁に病院のカルテやレントゲン写真などの証拠保全を申請して認められたが、その後、女性への連絡が途絶えたという。「『こちらから連絡する』という弁護士の言葉を信じて待ち続けた」という女性は、昨年2月に五十嵐氏と面会。「損害賠償は無理と判断したので、連絡しなかった」と釈明されたという。
事態を知った佐藤氏は昨年4月、山大学長に損害賠償請求する旨を通知し、時効とならない措置を講じた。だがその後、専門医の知見などから改めて「裁判は無理」と判断。五十嵐氏を紹介したことについては女性に謝罪した。
朝日新聞の取材に、五十嵐氏は「訴訟は無理だと早く言うべきだったが、お気の毒過ぎて告げられなかった。今後も誠心誠意、対応していく」と述べ、訴訟を断念した理由については「膵臓がんを見つけていたとしても延命はできなかった」などと説明した。
山大病院は「個人情報」を理由に取材に応じていない。
▽ 「がん告知」のあり方検証する意義あった
《解説》
末期がんの患者や家族への「告知」の是非を問う裁判の機会が失われた。遺族の代理人の弁護士が「告知をしなかった」病院を相手取る訴訟準備をせず、遺族への連絡を忘れていたためだ。弁護士は「資料を分析した結果、訴訟は無理と判断したが、気の毒で告げられなかった」という。その思いはわからなくないし、ミスを一方的に責めるつもりもない。
だが本当に訴訟は無理だったのだろうか。医療過誤としての訴えは難しくても、告知を巡る訴訟はできたはずだ。
がん告知訴訟は、当時から各地で起きていた。患者・遺族側の勝訴例も多く、最高裁は2002年9月に「医師が本人に告知しない場合、家族への告知の適否を検討する義務がある」との原則を示し、「検討しなかった」病院側に慰謝料の支払いを命じた。
手続きを10年放置した揚げ句に「訴訟は無理と判断していた」と言われても、説得力はないと言わざるを得ない。
告知されて自殺した患者の遺族が病院を訴えたケースもあり、告知のありようは、医師と患者・家族にとって難しい問題であり続けている。10年以上前の「事件」だが、裁判で検証する意義は十分あったのではないか。(三浦亘)
>すぐ再々入院し、約2週間後に亡くなった。
医療側も、
>医師は死亡直後に「あまりに容体が悪く、本当のことを言えなかった」
(弁護士)
>五十嵐氏は「訴訟は無理だと早く言うべきだったが、
>お気の毒過ぎて告げられなかった。
というあまりにも
お気の毒すぎて
どうしようもないケースのようです。
その上、ストーリー上は
弁護士の怠慢を
叩くのが筋であるはずなのに、
”なんで医療訴訟を起こさない”
”がん告知のあり方を検証する意義あった”
と相変わらず
アカヒはあさっての議論。
問題は、
「一部の弁護士は非常に対応が悪く放置したり
守銭奴のようにふるまっている」
ということです。
空前の「過払い利息の返還請求」という
特需に弁護士は沸いていましたが、
CMで宣伝売っている弁護士事務所は
当然、親切でやっているわけではなく
金銭的においしいからやっているわけです。
武富士が倒産しましたが
その資産の多くは
弁護士に移動したはずです。
もちろん過払いした本人にも
行ったでしょうが、
またかなりの確率で借金するでしょうから
同じことです。
そんな弁護士の構図がありながら
いまだにマスコミは医療叩き一辺倒で、
「がん告知しないなんて信じられない」
「訴訟すべきだったのに」
という論調になるわけです。
なんで
「告知がないなんてひどい」
というだけで、シンプルに
「ひどい弁護士」
という意見が出ないのでしょう?
いま、医療現場では
どんなに末期でお先真っ暗で
夢も希望がなくても
訴訟が怖いので
躊躇なく、はっきりと
「あなたはガンです」
と言うようになっています。
それが
朝日のお望みのようですから
そんな医療になっているわけです。
この件で朝日が
なぜ弁護士ではなく
医療を叩くのか
その神経回路が
私にはよくわかりません。