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「福島のがんリスク、明らかな増加見えず WHO予測報告」

 



今後はどのようになっていくことでしょう。

冷静な対応が

望まれます。



福島のがんリスク、明らかな増加見えず WHO予測報告
朝日新聞デジタル 2012年11月25日(日)9時5分配信

http://www.asahi.com/national/update/1125/TKY201211240631.html


 【大岩ゆり】東京電力福島第一原発事故の被曝(ひばく)による住民の健康影響について、世界保健機関(WHO)が報告書をまとめた。がんなどの発生について、全体的には「(統計学的に)有意に増える可能性は低いとみられる」と結論づけた。ただし、福島県の一部地域の乳児では、事故後15年間で甲状腺がんや白血病が増える可能性があると予測した。報告書は近く公表される。

 福島第一原発事故による健康影響評価は初めて。100ミリシーベルト以下の低線量被曝の影響には不確かな要素があるため、原爆やチェルノブイリ原発事故などの知見を参考に、大まかな傾向を分析、予測した。

 WHOはまず、福島県内外の住民の事故による被曝線量を、事故当時1歳と10歳、20歳の男女で甲状腺と乳腺、大腸、骨髄について、生涯分と事故後15年間分を推計した。その線量から甲状腺がんと乳がん、大腸がんなどの固形がん、白血病になるリスクを生涯と事故後15年間で予測した。

 成人で生涯リスクが最も高かったのは福島県浪江町の20歳男女。甲状腺がんの発生率は被曝がない場合、女性が0.76%、男性は0.21%だが、被曝の影響により、それぞれ0.85%、0.23%へ1割程度増えると予測された。他のがんは1~3%の増加率だった。





放射線による

発癌の可能性は

確率論です。






これを一般の方は

あまり理解されていないことが多いのではないでしょうか。





「福島で白血病や甲状腺ガンになったら100%原発のせい」

という論調が今後出てくるに違いありません。




正確な情報と

正確なフォロー、

そして迅速な医学的対応が

必要だと思います。




過去に

地下鉄サリン事件では

私の知る限りでは

国による集中的な医学的フォローは

行われておりません。



日本は世界唯一の被爆国であり、

未曾有の大災害と

それに伴う放射線の被害に遭った先進国として、

是非とも医学的な長期、超長期フォローを行って

欲しいと思っています。


そうすることで

個人の被災者に対するバックアップだけでなく

世界的にもしっかりしたデータを

医学知識として還元すればいいのに

なんて思っています。




…今の日本政府や

医療行政に期待しても

無理なのは分かっているのですが。


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「福島の被災病院、人材不足解消の糸口見えず- 診療所に移行決める病院も」

 




急な解散総選挙のお話で

マスコミはバタバタしておりますが、

実際の国民生活にはあまり関係ない気がします。





東日本大震災の復興のため

増税されておりますが、

NHKに8億円とか

なんだわからないトコロヘ

どんどんお金が流れて、

実際に現場にお金が落ちてきていない様子。





国は

医療機関という

生活のインフラを

整備するつもりは

ない様子です。








福島の被災病院、人材不足解消の糸口見えず- 診療所に移行決める病院も

医療介護CBニュース 2012年11月15日(木)15時41分配信
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/38596.html


 東京電力の福島第1原子力発電所事故による被害を受けた県沿岸部の病院では、人材不足解消の糸口を、依然として見いだせずにいる。東電原発事故被災病院協議会が13日、福島市内で開いた会合では、いわき市内の病院関係者らから、医師や看護師などの不足を訴える声が相次いだ。募集を掛けても最近では問い合わせすらないといい、診療所への移行に踏み切るケースも出始めた。「5年後に医療提供体制を維持できるのか」と危惧する関係者もいた。

 同日の会合には、南相馬市やいわき市など、福島第1原発の周辺にある16病院と1団体が参加した。
 いわき市内のある病院では、昨年3月の原発事故後の一時期、医師や看護師の4分の3が避難した。この病院の担当者は「現在では1-2割が戻ったが、病院としての機能を維持できない」と述べ、診療所への移行を決断したことを明らかにした。「院長は当初、廃院もやむなしと考えていたが、地域からの要望もあって、小さいながらもやっていこうと決めた」と担当者は訴えた。

 市内の別の医療関係者は「いわき市全体として、ほかの地域から医師が全く来ない。看護師や介護職員も然り。病院では外来がにぎわっているが、入院を稼働できない。採算割れの介護施設も増えている。何とか頑張っているが、この状態で5年後に医療提供体制を維持できるのか」と危機感を訴えた。
 「風評被害は、農産物だけではなくこういう所にも根強く残っている」と指摘する同市内の病院関係者もいた。

■医療ニーズ高いのに…
 原発事故後に緊急時避難準備区域に指定された広野町の高野病院(療養65床、精神53床)では、区域指定解除から1年以上が経った今でも、看護師が足りずに精神科病棟の一部を再開できていない。ただ、療養病棟で病床数を上回る患者を受け入れたり、精神科の患者受け入れを要請されたりと、地域ニーズは高いという。

 現在は、県内の2病院から看護職員計3人が派遣されているが、うち1病院からの1人の派遣が今月末に切れ、その後の派遣継続が困難になる見通しという。残る2人も来年3月に派遣の期間が切れる。

 東日本大震災で被災して看護スタッフが減った医療機関には、スタッフ数の変動が2割以内なら、震災前の入院基本料の算定が特例として認められる。医療法上の許可病床数を超えて患者を入院させても、入院基本料の減額措置の対象には当面はならない。ただ、これらの特例は来年3月までの時限措置。同病院の高野己保事務長は「その先の人員補充を考えないといけない」と語った。【兼松昭夫】





時限措置だけで、

医療機関が

福島から淘汰されるのを

待っているのかな?






変なところに

競争原理を持ちこんで、

本当に競争が必要なところには

競争させないという

日本の政治の悪い面が

もろに出ている気がします。





医療機関の復活という

”復興の支援”をしない

復興予算って

一体何なのでしょう?





ご参考になりましたら幸いです。



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■開業つれづれ:「へき地医療支援システム:県立医大、医師を“玉突き”派遣 移動短く診察長く /福島」

”福島”で”玉突き派遣”

なんて聞くと

また変なことしているんじゃないか

と思ってしまいます。






玉突きの元となる助手

ってなんか変な表現ですよね。

イメージとしては

サイクロトロンで加速される荷電粒子

みたいな?


臨床研修が終わったばかり

の医師を

加速してカタパルトから射出する、

という県のお仕事。





どこかにぶつかって

飛び散るイメージなんですが。

正しいものの見方なのかな?



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へき地医療支援システム:県立医大、医師を“玉突き”派遣 移動短く診察長く /福島

毎日新聞 2011年3月3日 地方版

http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20110303ddlk07040069000c.html


 県立医大(福島市)から2病院を通して医師を“玉突き”で医療過疎地の診療所に派遣する「へき地医療支援システム」が注目を集めている。都市部の大学病院から直接診療所に派遣する仕組みが一般的だが、県立医大方式は医師の移動時間が短くて済み、診療にじっくり取り組める利点がある。11日に開かれる文部科学省の医学部定員に関する検討会で、菊地臣一学長が全国的にも先進的な「福島モデル」として概要を発表する。

 システムは04年度に開始。(1)県立医大の助手15人を県立会津総合病院に週1回派遣(2)会津総合は助手受け入れで診療時間が空く医師を県立宮下と県立南会津の両病院に派遣(3)同じく余裕ができた宮下から柳津町と金山町の国保診療所に、南会津から只見町国保朝日診療所に医師を派遣する。

 これにより、柳津町で毎週月曜▽金山町で毎週火~金曜▽只見町で隔週木曜--に内科医と整形外科医の応援が受けられるようになった。

 玉突きの元となる助手は、臨床研修が終わったばかりで、県立医大で研究しながら診療に当たる。県が1人当たり年間800万~1000万円の人件費を負担する。安くはないが、立場が不安定になりがちな臨床研修終了直後の助手を好待遇で迎えることで医師確保ができる。

 県立医大は助手枠を90人に増やし、別事業では地域の拠点病院に定期的に派遣するなど、地域医療再生に取り組んでいる。【種市房子】












県のお役人は

先進的な「福島モデル」

なんて思っているんでしょうが、

浅はかですね。





医師がいなくて困っているんですから、

医師が一人でも出張を決めるのに

右往左往するのに、

連携で二人となったらどうしようもありません。




「自分の後釜の先生が到着していないのに

自分は僻地に、”玉突かれないまま出動”しなくてはいけない」

とか

「どうしてもはずせない急患が来て、

玉突きで両方が出張できなかった」

なんてことが起こるでしょう。




そもそも、臨機応変に

この出張の調整を

お役所ができるとはとうてい思えません。





いままで

大学医局で

玉突き出張なんて

あまりやっていなかったことを

役所でできるのでしょうか。



できないモデルだから

「福島モデル」

っていうんですかね………?












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■開業つれづれ:「不惑の原発銀座2:豊かな地、なぜ医療過疎」



質問: タイトルより

豊かな地、なぜ医療過疎?


回答: 

福島、それも大野地区だから






さすが福島。

大野病院地区では

こんな素敵な会話が。

>「原発地域の住民の生活は危険を伴っている。医療に責任をもってほしい」


自分たちに責任はないが

医療は責任をもて、

という素敵な住民の姿勢が

全国に鳴り響いていますが

いまだに理解していない様子。




というか、

理解していないからこそ

このような医療撤退に

つながったわけです。




こんな素敵な「福島学」を

福島の医師たちは

学生のころから必須で学んでいる様子(1)。




大学も

勉強すればするほど

福島に残りたくなくなるとは

思わないのでしょうか?









不惑の原発銀座2:豊かな地、なぜ医療過疎

asahi.com 2010年12月14日

http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001012140002



 ●「交付金あるのに、医療守れない」

 富岡町のホールで9月、200人超の集まる住民集会が開かれた。テーマは、原発の立地する双葉地域の医療のこれから。県立大野病院(大熊町)双葉厚生病院(双葉町)の統合を来春に控え、県病院局幹部が説明に訪れた。
 集会では住民の不安と不満の声が引きも切らなかった。

 「原発でたくさんの交付金があるのに、県は医療を守れないのか」

「原発地域の住民の生活は危険を伴っている。医療に責任をもってほしい」

 県幹部は「医療を守るために、統合で地域に中核病院を作る必要がある」との説明を繰り返したが、参加者は納得の様子を見せない。統合は民間のJA福島厚生連の病院に、県立病院の運営が委譲される全国でも珍しい形態。住民の目には「県が地域の医療から一歩退く」と映った。
 原発建設以来、放射線災害への備えが築かれた地。大野病院も初期被曝(ひ・ばく)医療機関として、万一の事故への訓練を続けてきた。しかし、今や住民が最も不安なのは救急医療。集会でも、参加者が「指の切断事故が起きたが、病院がなかなか決まらなかった」「吐血して救急車を呼んでも、運ぶ病院がなくて1時間半近く自宅待機した」などと体験を語った。双葉地域は、南相馬市やいわき市など域外の病院への救急搬送率が約4割に達する。県平均の2倍だ。

 ●病院統合で、医師確保ねらう

 主因は、医師不足。地域の中核の両病院合わせ、2004年に24人いた医師が09年に17人まで減った。県内7地区別に医師数を比べると、双葉郡を含む相双地区は南会津と並んで低い=グラフ。県は病院統合で医師の集まる環境を整え、13年に25人まで増やす計画だ。救急態勢の充実につなげ、域外への搬送率を2割に抑える目標も掲げる。
 「双葉郡は、県内で最も医師が集まりにくい地域」と厚生連の森合桂一・業務部長は医師不足に陥った背景を説明する。医師派遣の中核を担う県立医大から遠いことや、専門医研修を受ける態勢が整っていないことなど、要因はいくつか考えられる。子育てなどの生活環境を気にかける医療関係者の声もある。
 両病院は来春の統合に向け、準備作業のまっただ中。大きな課題は、看護師ら医療スタッフの異動だ。県立病院職員は、民間病院への統合で給与減など待遇が変わる。このため、県立病院の看護師は退職したり、他の病院に移ったり、県の医療部門にとどまってほかの地域に移ったり、と進む道が分かれる。新病院の看護師は、募集した40人のうちまだ半数程度の採用だ。
 もはや統合の動きは後戻りする段階になく、「できるだけ早く、新病院がしっかりと機能するように」(双葉郡医師会の井坂晶会長)との思いは地域の願い。一方で、原発で豊かになったはずの地だけに、医療過疎という現実に住民は戸惑いを感じている。





>「原発でたくさんの交付金があるのに、県は医療を守れないのか」



>医療を守るために、統合で地域に中核病院を作る必要がある

と説明しても、

>参加者は納得の様子を見せない。



住民にとって医療は

守るものではなく

使うもののようです。




極めて限られた医療資源という

認識ではなく、

コンビニのようにあって当然のもの、

という程度が医療なのです。







>「双葉郡は、県内で最も医師が集まりにくい地域」

と思いっきり書かれています。




大野病院事件で

全国に知れ渡っている地域ですから、



医療的には日本でも有数の悪名高い地域


なわけです。





きっと

住民の皆さんには

まだその認識がないのでしょうね。




いまだにこの地域で働いている

17人の医師に

同情を禁じえません。














(1)
■”福島学”スタート 「県立医大、「福島学」必修に 歴史、文化学ぶ 医師定着目的」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-836.html

















■開業つれづれ:福島、輸血も逃げ出す 「「血液、安定供給損なう」福島で反発 日赤、製造業務を仙台に」



集約化は仕方ないと思いますが、

問題はどの程度まで

集約化するかです。





><お産が心配>

それは、

別の意味でも心配ですね、

福島じゃ。




産科医を逮捕したら

警察は表彰されるし、

バンバン医師の住所を

番地入りで

報道されちゃうし、

福島って産科医にとっては

地獄の門

みたいなものですから。







「血液、安定供給損なう」福島で反発 日赤、製造業務を仙台に


河北新報 2010年11月04日木曜日

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/11/20101104t73019.htm

 日赤が輸血用血液の製造業務を仙台市に集約する計画について、福島県内から反発が起きている。既に県医師会が反対の声明を出したほか、産科学会の県組織なども今後、反対の意思を表明する見通し。緊急手術や交通がストップした際の供給を不安視しているためで、「今まで通り県内で製造業務を続けてほしい」と訴えている。

 東北の輸血用血液は現在、各県の日赤ごとに製造されている。福島県内では、県赤十字血液センター(福島市)が製造、郡山市やいわき市など5カ所で原則3日分を備蓄し、必要な医療機関に運んでいる。
 ところが、日赤の計画では、東北の輸血用血液製造は2012年4月から、仙台市泉区の「日赤東北ブロック血液センター」(仮称)に一元化。ブロック血液センターから6県に供給されることになった。

<危機対策を>
 計画に対し、福島県医師会は10月末、将来の宮城県沖地震の発生なども指摘しながら、「危機管理対策が十分担保されない限り、リスク分散を図るべきだ」との声明を出した。
 県立医大医学部の教授会も「一元化は血液の安定供給を損ない、県民の生命を危うくする」との意見書を日赤に提出。大戸斉・医学部長は「雪で東北道が通行止めになったりすれば、会津地方などへの供給は不安だ。備蓄分は緊急手術などで使い果たす可能性もある」と心配する。

<お産が心配>
 日本産科婦人科学会福島地方部会と県産婦人科医会も今後、連名で意見書を出すことにしている。婦人科学会からは「お産では突然出血するケースも多い。患者が珍しい血液型だった場合の対応も不安だ」との声が出ている。
 反対意見について、日赤血液事業本部は「一元化しても供給体制に問題はなく、各県の3日間の備蓄にも変更はない。現在も各県で血液を融通し合っており、緊急時でも十分に対応できる」と説明している。
 日赤は現在、全国を7ブロックに分け、輸血用血液製造業務の集約を進めている。東北の他県からは今のところ、反対意見は寄せられていないという。






福島の医師は、

暗に

福島の医師は撤退せよ

と言っている

日赤の親心が

まだわからないのでしょうか。


















■開業つれづれ:「佐藤章 福島医大名誉教授を悼む」

医療関係者に

大きな爪痕を残した

「福島県立大野病院事件」(1)。





教え子の裁判にあたって

「周産期医療の崩壊をくい止める会」

を発足させ、

陣頭指揮にあたった佐藤教授。

その佐藤教授が6月28日に

お亡くなりになられました。

享年66歳。




ご冥福をお祈りいたします。








Vol. 243 佐藤章 福島医大名誉教授を悼む

医療ガバナンス学会 (2010年7月22日 07:00)

http://medg.jp/mt/2010/07/vol-243.html

東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム
上 昌広

※今回の記事は村上龍氏が主宰する Japan Mail MediaJMMで配信した文面を加筆修正しました。


2010年7月22日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp


 7月11日の参議院選挙では民主党が大敗し、国会はねじれ状態となりました。2007年7月の参院選がねじれを生み、政権交代へ繋がったわけですから、永田町は次の秩序を求めて「迷走」するでしょう。
  2007年の参議院選挙で医療は争点でした。そして、そのきっかけを作ったのは、2006年3月に起訴された

福島県立大野病院事件でした。

6月28日、この問題に取り組んだ福島県立医科大学 佐藤章名誉教授(産婦人科)が亡くなりました。享年66歳

でした。今回は、佐藤名誉教授のことをご紹介させていただきます。

【多くの弟子たちに見送られた葬儀】

 7月4日に福島市内で告別式が行われ、私も参列しました。晴れているのに、大粒の雨が降る不思議な天気でした。私は東京から新幹線で福島入りしましたが、新幹線の車中には喪服の人が目立ちました。佐藤教授の葬儀に全国から集まった方々でした。薄々は予想していましたが、葬儀場に到着すると入りきれないほどの参列者がいました。花輪は会葬所の外にまで溢れ、私が経験した中で最大級の葬儀でした。
 会葬者には、福島医大や産婦人科学会の幹部たちに加え、教え子たちの姿が目立ちました。供花には、クリニック院長、地元病院院長・部長などの名前が添えられていました。佐藤教授の訃報を聞き、全国から駆け付けたようです。
 当日は政治家の参列も目立ちました。参院選挙戦の真っ只中にもかかわらず、仙谷由人官房長官は通夜に、鈴木寛文科副大臣は葬儀に参列しました。足立信也 厚労大臣政務官や舛添要一 前厚労相からは大きな花輪が届いていました。参議院選挙の選挙戦中に議員たちが、地元以外に足を運ぶなど常識では考えられません。彼らは、社交辞令ぬきに、佐藤教授を尊敬しているのでしょう。

【藤森敬也 福島医大産科婦人科教授の弔辞】

 告別式は読経、引導と粛々と進み、クライマックスは5人の医師による弔辞でした。特に、佐藤教授の後任である藤森敬也氏の弔辞は素晴らしいものでした。藤森教授は、教え子77人を代表して、佐藤教授への思いを述べました。
  1994年、当時不治と言われた重症男性因子不妊症を、顕微授精法により我が国で初めて治療したことを挙げ、佐藤教授が一流の研究者であることを報告しました。確かに、米国国立医学図書館のデータベース(PUBMED)をサーチすると、佐藤教授が発表した多くの英文論文を閲覧できます。佐藤教授は、福島から世界に発信しつづけたようです。
 話題は研究だけに留まりませんでした。野球と酒を愛した佐藤教授が、医局員に対し家族のように接していたエピソードが紹介されました。医局対抗野球で何回も優勝し、このような課外活動を通じ「佐藤一家」の絆は強まったようです。野球が好きだった佐藤教授は、前夜にどんなに深酒しても、翌朝の練習には遅れなかったようです。話が進むにつれ、藤森教授も感極まったのか涙声となり、多くの参列者ももらい泣きしました。

【福島県立大野病院事件と周産期医療の崩壊をくい止める会】

 私と佐藤教授のお付き合いのきっかけは、福島県立大野病院事件でした。逮捕された加藤克彦医師は佐藤教授の教え子です。
 この事件は医療界に衝撃を与えました。しかし、医療界の反応はイマイチでした。当局に腰が引けたのか、「静観する」などのコメントで、お茶を濁していました。このような状況の中、佐藤教授が立ち上がりました。

  2006年3月、「周産期医療の崩壊をくい止める会」を立ち上げ、会長に就任しました。このとき、海野信也 北里大学産婦人科教授、鈴木真 亀田総合病院産科部長たちとともに、私も事務局を手伝いました。東京のホテルに集まり作戦を練った日のことを、昨日のように思い出します。
 加藤医師支援活動は急速に広がり、わずか1週間程度で6520人の署名が集まりました。3月17日には川崎二郎厚労大臣(当時)に面談し、署名を手渡すと同時に、衆議院会館で記者会見を行いました。佐藤教授が逮捕の問題点を、海野教授が産科崩壊の実情を訴えました。

記者の多くは、事態の深刻さを改めて認識

したようで、

新聞の論調は「医療ミス」から「産科医療崩壊」や「お産難民」

に変わりました。
 政治家たちも立ち上がりました。同日の衆院厚労委院会では仙谷由人氏が質問にたち、無謀な刑事訴追が産科医療を崩壊させる危険性を主張しました。この質問に呼応したのが、舛添要一氏、鈴木寛氏、足立信也氏、枝野幸男氏らです。彼らは国会質問を繰り返し、大野病院事件は国会でも重要課題となりました。

【福島地裁 公判】

 2007年1月26日に公判が始まってからは、佐藤教授は福島地裁に欠かさず足を運び、朝から傍聴の列に並びました。
 この裁判には多数の専門家が出廷し、自らの意見を述べています。例えば、東北大学 岡村州博 産婦人科教授や、胎盤病理に詳しい中山雅弘 大阪府立母子保健総合医療センター検査部長らが挙げられます。
 佐藤教授は、専門家として裁判のやりとりを検証し、周産期医療の崩壊をくい止める会のホームページで公開しました。裁判の実態が公開されることは珍しく、当局は気が抜けなかったでしょう。
 このような活動をメディアが大きく報道したため、国民の関心も高まりました。2008年8月20日、加藤医師に無罪判決がくだった際には、テレビのテロップで速報が流れました。一連の報道を通じ、裁判の情報公開が進み、問題点が正確に認識されるようになっていました。
 福島地裁判決後は、検察の対応に国民の関心が集まりました。8月28日、周産期医療の崩壊をくい止める会は控訴取りやめを求めて、6873名の署名と意見書を保岡興治法務大臣、樋渡利秋 最高検察庁・検事総長らに送付しました。今回も、短期間に多くの署名が集まりました。
 また、超党派の医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟(会長: 尾辻秀久元厚労大臣)も、保岡興治法務大臣及び舛添要一厚労大臣に控訴取りやめ要望書を提出しました。当日は、尾辻秀久議員に加え、仙谷由人、世耕弘成、鈴木寛、足立信也、小池晃議員が同行しました。
 このような世論におされる形で、8月29日、福島地検は控訴断念を発表し、無罪が確定しました。

【妊産婦死亡の遺族を支援する募金活動】

 佐藤教授の本領発揮は、これからです。「周産期医療の崩壊をくい止める会の活動を、これで終わらせてはご遺族も救われない」と言って、妊産婦死亡の遺族を支援する募金活動を立ち上げました。以下は佐藤教授の言葉です。
「医療には限界があるという現実と、我々だってご遺族に寄り添いたいんだという気持ちを分かってもらうにはどうしたらよいだろうと考えた時、百万言を費やすより行動で示すべきだと思っていました。ただ、そうは言っても刑事裁判が続いている間は迂闊な行動もできないわけで、幸い一審だけで決着がついたので、今回の活動を始めることにしました。医師が一生懸命ミス無く医療を行っても、助けられない現実がある。それを医師にミスがあったかどうか、という次元に留まっていては、第二第三の大野病院事件が必ず発生してしまいます。ですから、私はこの周産期医療の崩壊をくい止める会では、その先の次元に進むことができるような活動をしたいと思ったのです。」
 2010年6月現在、既に数組の遺族に募金が手渡されました。ご遺族との関係も良好なようです。
 ちなみに、このような活動は世界でも類を見ません。本年、米国内科学会(American College of Physicians, ACP)は、世界各地で社会貢献活動を行った会員におくる『Volunteerism and Community Service Award』に、周産期医療の崩壊をくい止める会で中心的役割を果たした小原まみ子氏(亀田総合病院 腎臓高血圧内科部長)、湯地晃一郎氏(東京大学医科学研究所 内科助教)を選びました。両名は4月28日からカナダのトロントで開催された同学会総会に招待され、特別表彰されています。佐藤教授の信念は米国の医師たちにも通じたようです。

【叶わなかった現場復帰の夢】

 2009年になって、佐藤教授の癌が判明しました。24年間勤め上げた福島県立医大を退官し、大野病院事件裁判も一段落したため、一産科医としてお産の現場で働くことを楽しみにしていた矢先だったようです。それから1年あまりの闘病ののち亡くなりました。最期まで産科医療の行く末を案じていたと言います。
 大野病院事件裁判、それをきっかけとした産科医療崩壊が、佐藤教授に多大なストレスをかけたことは想像に難くありません。もし、佐藤教授がいなければ、かつて米国が経験したように、我が国の産科医療は完全に崩壊していたことでしょう。佐藤教授の献身的な振る舞いに感謝するとともに、ご冥福を祈りたいと思います。





こちらが

「周産期医療の崩壊をくい止める会」

のHPです。




周産期医療の崩壊をくい止める会 

ホームページ

http://plaza.umin.ac.jp/~perinate/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=FrontPage

お知らせ

当会代表の佐藤章先生が、お亡くなりになりました。

福島県立大野病院事件で当会を立ち上げた頃、県の要請により教え子を「一人医長」として赴任させざるをえなかったご心痛と、その後の逮捕起訴のご心労で、かなりおやせになっておられました。

署名活動や陳情活動を通じて、医療現場において全力の治療を施しても助けられない状況があること、医師個人の刑事責任ではなく現在の地方僻地医療が抱える医療政策、医療マネジメントの問題であること、真の再発防止策の必要性を訴えられました。

佐藤教授の心からの呼びかけが、大野病院事件に対する世間の認識を変えるきっかけとなったと思います。

その後の公判には、福島地方裁判所に欠かさず足を運び、裁判内容を専門家として検証され、このホームページなどで公開されました。

無罪判決後に、会の活動をそれで終わらせてはご遺族も救われない、と、妊産婦死亡のご家族を支援する募金活動を立ち上げられました。

産科医の佐藤章先生の、妊婦さんと赤ちゃんに対するやさしい思いに、心うたれました。そして医療者と妊婦側ご遺族との信頼関係をつくる、地道な支援活動を続けてこられました。

ご病気(がん)がわかったのは、それからほどなくだったと記憶しております。

福島県立医大の退官講義では、「裁判やらを離れて、お産の神秘について思う存分語りたい、講義内容を考えるのがすごく楽しい」と笑顔でおっしゃっておられました。

医療崩壊が叫ばれましたが、佐藤章先生は、まさに医療崩壊をくい止めるために渾身の力をふるわれました。

ご冥福をお祈りいたします。

佐藤章先生のご遺志をひきつぎ、心をひきしめ、今後も周産期医療の崩壊をくい止める会の活動を続けて参ります。

  一同         2010年6月29日








私はこの「福島県立大野病院事件」の

報道を見て、

地方の科のトップとして働いていた私は

…ああ、これが日本の医療のターニングポイントだ…

と思いました。






率直に言って、

命を削って医療に注ぎ込んで、

どれほど頑張っても

ワンミスで手錠がかけられる国なんだ、

それをマスコミも国民も国も望んでいるんだ、

そんな思いから、開業を決意いたしました。






その最前線で、検察と戦っていた方々の

心労は察するに余りあります。



教授自ら国や検察に対抗するような

「周産期医療の崩壊をくい止める会」

をつくり、メディアに露出し

現場の過酷な労働環境について訴えていくことは

本当に大変だったと思います。







ネットでは「理想の親分」とか

「うちの教授はゼッタイこんなことしねー」

とかいろいろな話が散見されていました。






この事件で

日本医療と

国民、マスコミの意識は

動きはじめました。

どこへ向かうかはわかりませんが。






故人のご冥福をお祈りいたします。

合掌。

















(1)
【福島県立大野病院・産婦人科医不当逮捕事件 目次】
http://ameblo.jp/med/entry-10024180525.html











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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
 ↓
大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
 ↓
さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

Author:中間管理職 
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